14日放送の日本テレビ系の報道番組『Going!Sports&News』が、日本ハムの斎藤佑樹(25歳)に独占インタビュー。ケガの影響で、今季は2軍生活をおくっており「歯がゆい。もどかしい」など、今の心境が語られた。

斎藤といえば、2006年の全国高校野球選手権において、万人の心をつかむ投球内容で早稲田実業の全国制覇に貢献。『ハンカチ王子』として一世を風靡し、『佑ちゃんフィーバー』でニュースに映らない日は無いほどになった。その後、6大学野球でも活躍。日本ハムに入団してからも「初登板でプロ初勝利」と、華々しいデビューを飾った。メディアは「持っている男」ともてはやし、周囲の期待をさらに大きくする存在となった。

その斎藤、立ちはだかる肩のケガで、今季は2軍暮らし。5月まで投球練習ができず、1軍登板は一度も無い。昨年の日本シリーズ第5戦で右肩に異変を感じ、「右肩関節唇損傷」と診断されるピンチに追いやられた。斎藤はその故障に立ち向かい「手術をしないで治す」方法を選択していた。

聞き手は、男性アイドルグループ・KAT-TUNの亀梨和也。対面した取材実績もある彼が、その傷口に塩を塗るかのような厳しい質問を次々に投げかけた。

「肩の故障でやめることも考えた?」
「あの頃(フィーバー時代)に戻りたいか?」
「1軍の試合は見るのか?」
「(楽天イーグルス)田中将大投手の存在。テレビで見てどう思うか?」

等々、苦しい立場に置かれている今の心情を察しながらも、あえて本人の口から聞きだした。

ネット上には「これはエグい」、「ちくしょう質問すぎる」、「見ていて辛くなってきた」、「見てられんかった」「斎藤佑樹が憔悴しきってる… 何があったんだ?」などと、流れた映像に見入った感想が書き込まれた。

(開幕12連勝を記録している)田中投手について「プロ野球を代表する投手。追いつくことは正直難しい。だが、目指す気持ちは変わらない。同級生たち(※)と同じ土俵に立たなければならない」と語った。すべての質問に気丈に答えた。 (※ 同学年の主な選手/田中将大、前田健太、澤村拓一、坂本勇人)

テレビに映る試合を見て「歯がゆいというか、もどかしいというか…。負けたくない気持ちはある」と斎藤。1軍で投げられる状況まで何%という質問には「僕が目指すところからすると50%ぐらい」と説明した。

番組では、克服を目指す肩のケガについて、専門家の意見も一緒に放送された。昭和大学藤が丘病院の筒井廣明教授は「肩の関節唇や腱板を壊さないようにすること。ボールにエネルギーを与える効率のいいフォームに近づけていけば、ちゃんと治ってくる」との見通しが紹介された。

かつてのスター、斎藤の復活はあるのか。ライバル田中に追いつけるのか。ケガを焦らずに治し「斎藤、マジで頑張れよ」というファンからの期待の声に応えられる日が来るのを、祈るばかりだ。