宇宙人も出現? UFOのまち・石川県羽咋市の夢とロマンとグルメスポット

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日本海に突き出した能登半島の入り口にある石川県羽咋(はくい)市。

ここは、古くから「UFOのまち」と呼ばれる興味深いエリアだ。

「UFOなんか信じない」という人もいるかもしれない。

しかし、羽咋市に来たらきっと、夢とロマン広がる宇宙の世界に引き込まれてしまうはずだ。

羽咋市がなぜ「UFOのまち」と呼ばれるのか。

その理由は、地元の昔話『そうはちぼん伝説』の中にUFOらしきものが登場することに由来する。

「そうはちぼん」とは、シンバルのような形をした仏具のこと。

かつてこのそうはちぼんが不気味な光を発しながら羽咋市の空を飛んでいたこと、そうはちぼんが飛んでいたとされる地域で人がさらわれたという神隠し伝説が残っている。

そうしたことから、「羽咋にはUFOが来ていたのかもしれない」と言われ、「UFOのまち」と呼ばれるようになったのだ。

そんな羽咋市を訪れたら、まずは宇宙科学博物館「コスモアイル羽咋」に足を運んでみよう。

こちらでは、1960〜1970年代にかけて米ソが宇宙開発競争を繰り広げていた頃の貴重な機材を中心に、UFOや宇宙にまつわる様々なものが紹介されている。

例えば、アメリカで初めて宇宙飛行を成功させた「マーキュリー宇宙船」、月面移動に使用する実験機「ルナ/マーズローバー」、ソ連製の人工衛星「モルニア・サテライト」、アポロ計画の「アポロ司令船」「アポロ月着陸船」など。

名前を聞くだけで興味をそそられる船体がズラリと並ぶ。

中でも注目は、旧ソ連製の「ヴォストーク宇宙船」だ。

ヴォストークは、1960年代にソ連が行った人類初の有人宇宙飛行で使われたもの。

あのガガーリンも同タイプの宇宙船に乗ったことで知られる。

コスモアイル羽咋には、実際に宇宙へ飛んで帰還した実物が展示されているのだ。

カプセルの表面が焼けているのは、大気圏へ再突入する時に摩擦によってこげてしまったから。

触れることはできないが、間近で見ることができる。

「これが本当に宇宙を飛んだのだ」と思うと、かなり感慨深い。

コスモアイル羽咋の展示物は、本物の機材や本物と同じ素材を使って作ったものが多く、リアルさにこだわっているのが特徴。

子ども向けだと思ったら大間違いで、大人もワクワクしてしまう本格的な博物館だ。

羽咋を訪れたら、ぜひ足を運んでいただきたい。

そんなコスモアイル羽咋で最近人気を集めているのが、宇宙人「サンダーくん」だ。

地球観光の途中に宇宙船が壊れて、近くの砂浜「千里浜(ちりはま)」に着陸。

現在、壊れた宇宙船の修理代を稼ぐため、コスモアイルでアルバイトしているのだとか。

土日を中心に、来館者を迎えたりイベントに参加したりしているそうだ。

さらに、TwitterやFacebookを駆使して、コスモアイル羽咋の最新情報も発信中。

サンダーくんのおちゃめな素顔も垣間見られるので、興味のある人はチェックしてみよう。

「UFOのまち」羽咋市には、UFOにちなんだ様々なグルメもある。

石川県金沢市に本社を置く「ゴーゴーカレー」の羽咋店には、コスモアイル羽咋とコラボした「UFOカレー」がある。

宇宙人のような形をしたウインナと、UFOを模した目玉焼きがポイントだ。

そして、「お食事処 かわら」には「UFOラーメン」が。

宇宙人を表す小さな赤いイイダコが、なんともいい味を出している。

また、「お好み焼きRuRu」には、「UFO玉」というメニューがある。

二段重ねのお好み焼きの上には丸い目玉焼きが乗せられ、円盤のライトのごとく白いマヨネーズがかけられている。

小腹がすいたら、ケーキ・ホームベーカリー「モリモト」のパン「う! 宇宙人?!」がおすすめ。

チョコレートクリーム入りのキュートな一品だ。

この他、市内にはUFO目撃スポットが多数点在する。

中でも、車で走れる砂浜として知られる「千里浜」では目撃情報が頻発しているという。

興味がある人は、市内の目撃スポットで空を見上げてみるといいかもしれない。

想像以上に本格的な宇宙科学博物館「コスモアイル羽咋」を中心に、町全体で盛り上がるUFOのまち「羽咋市」。

UFOや宇宙人が実際に存在するのかどうかは、今もなお研究中だ。

しかし、羽咋市に来ると「そんな世界があったら夢が広がって楽しそう」と、ワクワクした気持ちになる。

UFO好きはもちろん、「UFOなんか信じない」という人も、羽咋市を訪れて未知の世界に思いをはせてみてほしい。