「夫」と検索してみると……?(写真はイメージです)。

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ネットの検索サイトで「夫」とスペースを入力すると、検索予測に「死んで欲しい」とか「嫌い」とかが出るというのは、よく話題になる。

ところで、そんなにも嫌いになってしまう夫のアレコレ、「結婚前にはわからないものなのか?」なんて疑問もときどき耳にするけど……。
これってなぜ? 『不安の片づけ』(中経出版/12月21日発売予定)著者で、21年間で2万5千件以上のカウンセラー経験を持つ、夫婦問題研究家・岡野あつこ先生に聞いた。

「暴力や借金、性格の不一致など、夫の嫌な部分について『結婚前にわからないのか』と言う人はいますが、それはわからないものなんですよ。というのも、交際期間には男性は良いところしか見せないからです。一般的には半年〜1年くらい、なかには2〜3年もの間、自分の嫌なところを隠して猫をかぶる男性がいます。それが、結婚したことによって安心し、相手が逃げないだろうと思った途端に、これまで隠していた“我”をさらけだして、好き勝手する男性が多いんですよ」

夫のことをどうしようもなく嫌いになると、「相手のクセやニオイが気になるようになる」なんてことも聞く。そこまでの険悪な仲になってしまったときは、どうしたら良いのでしょう?
「生理的な嫌悪感に至ってしまったら、問題は深刻です。女性はどんどん嫌になってしまいますし、もし他に好きな人ができると、どんどん比べまくりになりますからね。そういうときには、自分の結婚のルーツにさかのぼって、“結婚のたな卸し”をしてみましょう。『私はどうして結婚したんだっけ?』『この人のことを、こうやって好きになったんだ』『こうやってお金を家に入れてくれてるんだ』などと考えてみること。まずは『誰に勧められたわけでもなく、自分が選んだ相手なのだ』というところに、立ち返ってみましょう」

それでも、嫌だと思いはじめると、重箱の隅をつつくように嫌なところを探してしまうもの。発想を変えてみることも必要だそう。
「いつ何が起きるかわからない時代ですから、逆に『彼が、あと余命半年と宣告されてしまったら?』などと考えてみましょう。すると、やるべきことも見えてくるし、相手に優しくできるはずですよ」

そして、最終手段は「何も考えない」ことだとか。
「いろいろ見るから気になってしまうんです。夫のことを考えれば考えるほど、嫌になるもの。不満を言っても良いことはないので、『夫に文句を言う自分が醜い』=『ストレス』だと考え、自分がステキになるために夫を“無”にするのも良いでしょう」

離婚したほうが幸せになれるケースも、たくさんある。でも、上記の手段がまだ有効な女性は、ひとつずつ試してみては? 
(田幸和歌子)