いろいろ飲み比べたくなる日本酒ですが、くれぐれも飲み過ぎにはご注意を。

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日本酒を飲む層が減っただとか、いやいやそれどころか酒を飲む層が少なくなったなど寂しいことばかりが聞こえてくる昨今。しかし、いざ飲んでみると意外においしい。と、はまる人も多い日本酒。
なんといっても原材料がお米なので、米を主食とする日本人にはぴったりなのだ。

いっぽう、飲み始めた人が最初につまづくのは、その種類の多さ。
吟醸、大吟醸、純米酒……といろいろあるが、これにいったいどんな違いがあるのだろう。

まず高級酒のイメージがある大吟醸。
これは酒米を50%以下になるまで削って作られる。酒米のまさに中心部だけが使われるので、クリアな旨味が特徴。高価だが淡麗な味わいで人気が高い。

吟醸酒とは、酒米を40%以上削ったもの。雑味は大吟醸よりも増えるものの、米の旨味・香りがアップ。フルーティな味わいに。

そして純米酒は。米と米麹、そして水だけを仕込んで作られるもの。余分なものが入っていないので米そのものの味わい、柔らかい香りが楽しめる。

さらに加熱処理を行わず、出来立てそのものの日本酒“生酒”や、空気中の乳酸菌によって生み出される、日本酒造りの原点“生もと造り”……などなど、製造方法によっても日本酒は様々な顔を見せる。

季節によって登場する、旬の味が豊富な点も日本酒の特徴。
毎年秋に登場する“ひやおろし”はそろそろおしまい。
しかしその代わり、そのひやおろしを熟成させた“寒おろし”が11月から12月にかけて登場。これは完熟の味わいを楽しめる。
そして来春1月にもなると、日本酒のボジョレー、新酒と呼ばれる“初しぼり”もお目見えする。
このようにその時ごとの限定酒が登場するのは、季節感のある日本ならではのことだ。

そんな日本酒だがそのまま飲むより、つまみがあったほうがより楽しい。
日本酒のつまみといえば和食が思い浮かぶが、実は甘い物との相性もばつぐん。
特にきりっとした辛口は、甘いデザートとの相性もばっちりだそう。
クリスマスに、ケーキ×日本酒というのもおすすめだ。

クリスマス、お正月とさまざまなイベントが立て続けにあるこの季節。
人が集まるとき、一人でゆったり過ごすとき。ワインや洋酒もいいが、ちょっと趣向を変えて日本酒をおともにしてみては。

なお一度に飲みきれなくても、しっかり封をして冷蔵庫にしまっておけば大丈夫。10日〜1カ月程度なら、風味を落とさず飲むことができるそうです。
(のなかなおみ)