「GALAXY S III」を利用して撮影した香川県産の野菜。色鮮やかな表現が可能。

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最近のスマートフォンの画面は、とてもキレイ。
「GALAXY S III」を最近手にしたのだが、使ってみて驚いた。この機種は、色鮮やかな約4.8インチの高解像度ディスプレイをもち、カメラの性能はデジカメ以上!? と感じることができる。でも、そもそもどうしてこんなにもキレイなのだろうか。その仕組みをみていきたい。

■ より美しく、自然に近いリアルな表現力をもつ“HD SUPER AMOLEDディスプレイ”

「GALAXY S III」は、約4.8インチの“HD SUPER AMOLEDディスプレイ”が採用されている。これは、“High Definition Super Active-Matrix Organic Light-Emitting Diode ディスプレイ”の略である。

これは、簡単に表現すると、1280X720ピクセルの解像度を持つ、有機ELを利用したディスプレイのこと。

HD解像度(1280X720ピクセル)を、SUPER AMOLEDディスプレイという有機ELディスプレイに表示しているわけだが、この有機ELディスプレイには、「ペンタイル配列」が採用されているのが特徴の1つ。ペンタイル配列を採用すれば、高解像度のものを低コストでディスプレイに表示することができる。

■ 「ペンタイル配列」を採用、“焼き付き”を防ぐ

一般的なカラー液晶では、「RGBストライプ配列」が採用されている。これは、光の三原色にあたるRED(赤)・GREEN(緑)・BLUE(青)の3つのサブピクセルがセットになって、1つのピクセルを作り上げてディスプレイに色を映しだす。
それに対して「ペンタイル配列」では、ひとつの画素をGR(緑・赤) またはGB(緑・青)の2つのサブピクセルがセットになって、1つのピクセルを作り上げている。

サブピクセルの数が2/3と少ないため解像度が劣ると言われているが、これは「緑に敏感な人間の眼の特性」から色の再現性は、RGBストライプ配列とほぼ変わらないという。

さらに、今回採用されている有機ELディスプレイ・AMOLEDは、長い間表示していると画素が劣化し、表示の品質が落ちてしまう、いわゆる“焼き付き”が起こってしまうことがある。その中でも、特に、青の画素が最速で劣化してしまう。
しかし、ペンタイル配列が採用されているため、青色の画素の数が少なく抑えられている。

有機ELディスプレイで、HD高解像度を採用するためには、「ペンタイル配列」がポイントとなっていることがわかった。単純に画素数だけで判断することで、批判を浴びていた「GALAXY S III」のディスプレイであったが、こういう事情があったわけだ。有機ELディスプレイは、バックライトを持たないため、写真や動画の表現が得意。デジカメ代わりとしても頼もしい存在となるだろう。
(エキサイトニュース編集部)