隣の部屋から異臭が……。どう対処する?
「快適で安全な一人暮らし」をテーマに活躍する不動産アドバイザー・穂積啓子氏に、「異臭のトラブル」の事例と対策法についてお話を伺いました。
■異臭ベスト3は「腐敗臭」、「ペット臭」、「ゴミ臭」穂積さんはまず、こう説明します。
「異臭騒ぎのベスト3は、腐敗臭、ペット臭、ゴミ臭です。
臭いを感じたときは、家主か管理会社にすぐに連絡しましょう。
家主は、臭いの元と考えられる住人と連絡が取れない場合は、緊急連絡先や連帯保証人に連絡を取って、立ち会いのもとで室内点検をします。
お隣からペット臭がする、ゴミ屋敷状態では? など原因が分かる場合は、家主か管理会社に相談することで解決の糸口が見つかることがあります。
ですが、家主に言いさえすれば臭いがなくなるというものではありません。
ここがつらいところです」■臭いがした日時、様子を記録する「異臭で困るのは、原因が分からない場合です。
対処のしようがないわけです」と穂積さん。
事例を交えて解説してもらいました。
【事例1】原因不明の薬品臭東京都心のマンション11階に住むAさんの話です。
「週に2〜3回、ベランダの配管付近から薬品の臭いがして、ベランダに出ると気分が悪くなります。
洗濯物にその臭いがうつる、ドアを開けることもできないという状態だとか。
管理人と営繕係の人が確認に来て、『ベランダの端にある排水管から異臭がするのでは。
明らかに○○○(薬品名)の臭いですね。
人体に影響はないはず』と、薬品の臭いを指摘したと言います。
しかしその後、家主も管理人も、『どこかで誰かが薬品を流しているのでは』とおたおたするだけでほかの住人に確認もせず、なんら解決策をとらないまま『様子を見てほしい』の一点張り。
どうしようもなく、窓を閉め切った生活を続けながら移転を考えていたある日、いつもは不在の隣人とばったり会ったので聞いてみると、『きゃーっ、それ私では!? 鳩がベランダに集まって来るので、鳩よけの薬をまいているんです!』とのこと。
配管は、その隣人側にあったので、臭いがうつっていただけでした。
Aさんは隣人と日ごろから会話をする仲だったので、原因が分かってほっとし、隣人はすぐにその薬の使用を中止して大ごとにはならなかったとのこと。
近ごろ、この鳩対策については、都会の中心でも大変な問題になっています。
薬品臭に心当たりがある人はその可能性も模索してみてください」(穂積さん)。
【事例2】床下収納の隙間から不明臭郊外のアパートに住むBさん。
「数週間前から室内で腐敗臭がするけれど、大掃除を繰り返してもおさまりません。
部屋中をくまなく調べた結果、床下収納の隙間から臭うと判明しました。
ある日、隣の部屋の前で何やら同じ臭いがすることに気付きます。
家主に相談したところ、『臭いの発生源からして、お隣が原因の可能性が高いですが、お隣と連絡が取れません。
しばらくは芳香剤でしのいでください』と言われたとのこと。
数日後、家主がお隣の連帯保証人の許可を得て室内に入ったところ、子猫の死骸があったと言います」これらの事例について、穂積さんはこう解説を加えます。
「Aさんは、『管理会社を頼っていてもなんら解決できない。
根本を解決するには自分で動くしかない』と自ら解決した例です。
この姿勢は重要だと思います。
Bさんの場合は臭いの発生源は分かっても、すぐの対処が不可能な例です。
お隣がゴミ部屋にしたまま夜逃げした、などの例もあります。
賃貸契約書には、『火災による延焼を防止する必要がある場合、その他緊急の必要がある場合においては、借主の承諾なく、物件内に立ち入ることができる』という旨の条項があります。
■異臭ベスト3は「腐敗臭」、「ペット臭」、「ゴミ臭」穂積さんはまず、こう説明します。
「異臭騒ぎのベスト3は、腐敗臭、ペット臭、ゴミ臭です。
臭いを感じたときは、家主か管理会社にすぐに連絡しましょう。
家主は、臭いの元と考えられる住人と連絡が取れない場合は、緊急連絡先や連帯保証人に連絡を取って、立ち会いのもとで室内点検をします。
ですが、家主に言いさえすれば臭いがなくなるというものではありません。
ここがつらいところです」■臭いがした日時、様子を記録する「異臭で困るのは、原因が分からない場合です。
対処のしようがないわけです」と穂積さん。
事例を交えて解説してもらいました。
【事例1】原因不明の薬品臭東京都心のマンション11階に住むAさんの話です。
「週に2〜3回、ベランダの配管付近から薬品の臭いがして、ベランダに出ると気分が悪くなります。
洗濯物にその臭いがうつる、ドアを開けることもできないという状態だとか。
管理人と営繕係の人が確認に来て、『ベランダの端にある排水管から異臭がするのでは。
明らかに○○○(薬品名)の臭いですね。
人体に影響はないはず』と、薬品の臭いを指摘したと言います。
しかしその後、家主も管理人も、『どこかで誰かが薬品を流しているのでは』とおたおたするだけでほかの住人に確認もせず、なんら解決策をとらないまま『様子を見てほしい』の一点張り。
どうしようもなく、窓を閉め切った生活を続けながら移転を考えていたある日、いつもは不在の隣人とばったり会ったので聞いてみると、『きゃーっ、それ私では!? 鳩がベランダに集まって来るので、鳩よけの薬をまいているんです!』とのこと。
配管は、その隣人側にあったので、臭いがうつっていただけでした。
Aさんは隣人と日ごろから会話をする仲だったので、原因が分かってほっとし、隣人はすぐにその薬の使用を中止して大ごとにはならなかったとのこと。
近ごろ、この鳩対策については、都会の中心でも大変な問題になっています。
薬品臭に心当たりがある人はその可能性も模索してみてください」(穂積さん)。
【事例2】床下収納の隙間から不明臭郊外のアパートに住むBさん。
「数週間前から室内で腐敗臭がするけれど、大掃除を繰り返してもおさまりません。
部屋中をくまなく調べた結果、床下収納の隙間から臭うと判明しました。
ある日、隣の部屋の前で何やら同じ臭いがすることに気付きます。
家主に相談したところ、『臭いの発生源からして、お隣が原因の可能性が高いですが、お隣と連絡が取れません。
しばらくは芳香剤でしのいでください』と言われたとのこと。
数日後、家主がお隣の連帯保証人の許可を得て室内に入ったところ、子猫の死骸があったと言います」これらの事例について、穂積さんはこう解説を加えます。
「Aさんは、『管理会社を頼っていてもなんら解決できない。
根本を解決するには自分で動くしかない』と自ら解決した例です。
この姿勢は重要だと思います。
Bさんの場合は臭いの発生源は分かっても、すぐの対処が不可能な例です。
お隣がゴミ部屋にしたまま夜逃げした、などの例もあります。
賃貸契約書には、『火災による延焼を防止する必要がある場合、その他緊急の必要がある場合においては、借主の承諾なく、物件内に立ち入ることができる』という旨の条項があります。