毎日、なんたる渋滞だ。もう我慢できない。私も明日から“暴走出勤族”になる――。遼寧省瀋陽市で、こんな勤め人が相次いでいるという。と言っても、交通ルールを無視して突っ走るのではない。頼るのは自分の2本の足。ひたすら走る。渋滞によるイライラもなく健康にも役立つ。よいことずくめという。中国新聞社が報じた。

 瀋陽市では、多くの人がマイカー通勤を始めたことで、通勤時間の渋滞が深刻化した。もうそろそろ交差点だが、車がぎっしりとつまっていて、いつになったらたどりつけるか、見当もつかない。中国では遠方にいる親友に「会いたいものだ」と思いを寄せることを「望穿秋水」と言うが、朝のラッシュ時に、はるかかなたに見える信号機を見るたびに、この4文字成語を思い出すという人もいる。

 「いっそのこと……」と、思いつめた人がマイカー通勤を諦めた。といって、バス通勤などではつまらないと考えた人が、「健康のためにもなる」と始めたのが、職場までのジョギング。“暴走出勤族”の出現だ。

 最近、“暴走出勤族”になったという人によると、渋滞を横目に「そんなの、関係ない」と駆け抜ける。マイカー通勤をしていた時には、渋滞に巻き込まれて、会社に着くのは早くても家を出てから30分後だった。現在は約50分で到着する。時間も読みやすく、遅刻する心配はない。渋滞のストレスを感じず、体を鍛えることもでき、よいことずくめという。

 “暴走出勤族”の中には、出勤途中の朝の風景を写真撮影して、微博(中国版、ツイッター)で公開することを楽しみにしている。“暴走出勤”を何日間実行したかを発表して、自分自身への励ましにする人もいる。

 なお、“暴走出勤”をしている人のひとりは「高血圧や心臓に病気がある人はすべきでない」、「大気汚染が少ない経路を選ぶこと」、「運動靴などをしっかり選ぶこと」、「飲料水を持参すること。ただし、喉が渇いたからといって一度に大量に飲むべきではない」、「最初から長い距離を走るべきではない」などの「都市部で“暴走”する時の心得」を微博で紹介した。(編集担当:如月隼人)