4年目の中田翔が変わった。

まず技術面・・・今まで色々と試行錯誤を繰り返して来たのだろう。

アドレスを変えた。 T−岡田を参考にした感がある。

スタンスを広く取り、その 幅の中でタイミングを取り 重心移動をしている。

広いスタンスで ノーステップで打つ利点は 両足の内側を使うからだ・・・内側で重心移動して行くと 変化球が来ても 前膝が開かず 前膝で粘って対応出来るからだ・・。

開かなければ グリップが残り、体勢が崩れても 前でさばけるから打球は飛ぶ。 差し込まれても 力が内にあるので、つまっても押し込むことが出来るのだ・・・。

深く膝を曲げるアドレスは 膝に負担になるが若い時は大丈夫だろう・・・。


次に 野球に対する 真摯な姿が出て来た。

子供の時から やんちゃだという話は聞いていたが、チーム内に ダルビッシュ」という先輩がいて 彼のお目付け役として、私生活から グランド面と温かく、そして厳しい目での助言があるのでは・・・・・。

ダルビッシュも入団当時は、少し問題を起こしたことがあり、昔の自分を見ているようで 親近感と心配があるのだろう。

そして もう一人のチームメイトの斉藤佑樹の存在だろう。

彼の言動に 何か気付き 感じたのではないだろうか・・・。

宮里藍、 石川遼、 斉藤佑樹・・・この三人には共通項がある。

そこの世論の評価がある。

今、企業にコンプライアンスがあるように、 人間に対しても求められるなら、公人として見られるアスリート、および、団体や連盟も重点を置くべきだ。

ファンの要望に応える タイミングだろう。

自分を変えて、又は、今までの自分を壊せるなら 伸びる。

先輩の助言や 仲間の振る舞いを観て変わろうとする。

成長できる人の要素は 「素直」さである。


やんちゃな本性を残しながら 公人としての アスリートを考える。

良い手本が 側にいる。

大人になった時の 中田は楽しみだ・・・・・。

石毛 宏典(いしげひろみち)
現役時代は、西武ライオンズの黄金時代のチームリーダーとして活躍し、 引退後は二軍監督、一年監督を歴任する。現在は(株)石毛企画、(株)Be You Corporationの代表として、 講演活動に東京と愛媛に野球塾を開校し、塾長として子供たちに 技術指導と野球を通しての人間教育的な指導も行っている。
Be You Corporation - 講演依頼、野球塾詳細など