画面には黒い布で全身を覆っている女性が、鮮やかな青い制服を着た警察官から鞭を打たれている。これは『女性がズボンをはいていたため』に逮捕されたときの様子がYouTubeに流れたものだ。誰もが知らなかった警察の実態が表面化した。

女性は痛みに叫び声を上げながら通りで警察からの鞭打ちの刑を受けている。これは『ズボンをはいていた』刑で、公開刑罰のため誰かが撮影してYouTubeへ流したのだ。警察官は女性を跪かせて53回も鞭で女性を打った。この女性は黒いロングドレスを着て黒いスカーフを頭からかぶり、「もうやめて!」「お母さんに会いたい!」と叫んでいる。

2人目の警察官も女性が地面にうずくまるとやって来て、1分半ほど鞭打ちに加わった。しかも、自分がビデオに撮られていることに気づくと、なんと彼は笑ったのだ。この刑罰の間、警察官の1人が女性に対して「鞭打ちの刑を受けないのであれば、2年の懲役になるぞ」と脅している。

この野蛮な行為は、北アフリカを中心とする「女性への迫害が当たり前」の国に住む女性を立ち上がらせることとなった。この出来事があった後の12月14日、スーダンの首都ハルツーム(Khartoum)で50名の女性が司法省で座り込みの抗議を行い逮捕されたのだが、その後、スーダンの裁判所では鞭打ちに関する調査を行うことを決定した。逮捕された女性たちの弁護士は「これは普段起こっていることのほんの一例にすぎない。警察は法律に関係なく自分勝手に処罰を行う。警察の実態は誰も知らないのだ。」と述べている。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)

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