「エコ」をブランド化、成功する企業が続出

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 皆さんは“エコ”してますか?

 買い物のときはエコバッグを持ったり、エコ家電を積極的に家に入れたり、エコカーに買い換えたりなど、エコに対する意識もここ数年だいぶ高まりました。エコカー然り、エコ家電然り、「エコ」という言葉が1つの“ブランド”となっているようです。

 NTTレゾナントが昨年12月に発表した「エコ活動に対する意識調査」によれば、半分以上となる53%の人が環境に対する意識を高く持っており、全体の9.5%は環境に対する意識が低くても環境に配慮した行動をとっています。

 徐々に浸透してきている「エコ」という意識。そんな「エコ」というブランディングをしきながら、成功する企業や商品も数多くあります。

■エコをオシャレに!―アイリーン・フィッシャー
 アパレルメーカーのアイリーン・フィッシャー。ウェブサイトには省エネと節水のほか、家庭にも排水にも有害物質を持ち込まない洗濯方法に書かれたページなどが掲載されています。
 “グリーン・ファッショナブル”とPRしているアイリーン・フィッシャー。「エコ」がビジネスの根底にあるという強い想いを、洗練されたファッションで表現しているのです。

■世界最大の小売業者が行う電力節約作戦―ウォルマート
 世界最大の小売業者であるウォルマートですが、実はここも「エコブランド」です。
 ウォルマートといえば超大型の店舗。年間合計で31億1000万キロワットの電力を消費します。つまり、電気代だけでも膨大な金額になりますよね。
 ウォルマートは電気量削減だけでなく、超大型トラックの燃費効率改善も行っていますが、こうした試みはCEOのリー・スコットは資源利用の効率化は、経営にも良い影響を与えるという経済感覚が働いたからだと言われています。

■水の大切さを伝える―ボルヴィック
 売上の一部で、ユニセフの活動を支援するのは飲料水ブランドのボルヴィックです。
 私たちが1リットルの水を買うと、アフリカで飲料水を確保するための井戸づくり、そしてメンテナンスを行う活動支援に一部のお金がまわり、アフリカに清潔で安全な水が10リットル生まれるそうです。
 また、子どもたちに水の大切さを伝える活動も開催されており、環境教育の一助をなしています。

 私たちの生活は“資源”によって営まれています。その資源とは水や空気、石油、天然ガス、風など、環境そのものといえるでしょう。

 資源が枯渇してしまえば、人は地球上で生活できなくなるかも知れません。「エコ」を意識している会社は、自分たちのビジネスに「エコ」の概念を導入し、地球に感謝をしながらビジネスをしようとしています。そして消費者たちは、そうした商品を選ぶことで「エコ」を実践できるのです。

 『エコブランディング』(中野博/著、東洋経済新報社/刊)は、エコ商品やエコを実践している企業の事例などを豊富に掲載しており、経営者から消費者まで様々な人がエコの現場の最先端を知ることができる一冊です。
(新刊JP編集部/金井元貴)


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