沖縄知事選投開票まで1か月、「オール沖縄」文言控え実績アピール玉城氏と自民が「国政選並み」支援の古謝氏軸か
沖縄県知事選(27日告示)は9月13日の投開票まで1か月となり、各陣営や与野党は臨戦態勢に入っている。
3選を目指して立憲民主党などが支援する現職の玉城デニー氏(66)と、自民党などが支援する前那覇市副市長で新人の古謝玄太氏(42)を軸にした戦いになる見通しだ。安全保障政策や経済振興策が主な争点となる。(那覇支局 島田愛美、政治部 五島彰人)
玉城氏は12日に那覇市内で開いた政策発表の記者会見で「新基地建設反対の民意を守り抜く」と述べ、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対する考えを改めて示した。南西諸島での自衛隊の増強や日米共同訓練にも批判の矛先を向けた。
ただ、玉城氏を支援し、辺野古移設に反対する「オール沖縄」勢力は退潮傾向が指摘される。2月の衆院選では県内4小選挙区で初めて自民に全勝を許した。
3月に起きた移設反対派の運航する小型船による死亡事故も影を落とす。批判の高まりを受けて陣営はビラなどで「オール沖縄」の文言の使用を控えている。
玉城氏は今回、政党に推薦を要請せず、立民、共産、社民の3党は支援の形をとる。辺野古移設への賛否が未定の中道改革連合は知事選への対応を決めていない。
玉城氏は実績をアピールしたい考えで、この日の記者会見では、過去最高となった県の観光収入などを紹介し、新たな貧困対策の基金創設など264項目の政策を打ち出した。
一方、古謝氏は辺野古移設を「普天間の危険性除去のためには最も早い方策」として容認する。自民、日本維新の会に加え、国民民主、参政両党からも推薦を得た。公明党も県本部が推薦する方向だ。
古謝氏は政府・与党とのパイプや経済界からの支援を生かした振興策を訴える。12日に金武町で開いた決起集会では、県民所得の倍増を掲げ、「必ず実現して沖縄を前に進める」と声を張り上げた。14日には、物価高対応としてクーポン給付などの公約を発表する。
自民は、12年ぶりの県政奪還を悲願としており、「国政選並み」(党幹部)の支援態勢をとる。勝利すれば、来春の統一地方選の追い風にもなるとみているためだ。西村康稔選挙対策委員長はすでに複数回、沖縄入りしており、小林政調会長や萩生田光一幹事長代行らも応援に入る予定だ。
新人で元郵政改革相の下地幹郎氏(64)も立候補を表明し、「保守・革新の不毛な対立を終わらせる」と訴えている。前回の知事選では5万票以上を集めており、自民からは「一定の保守票が奪われる」と警戒する声も出ている。
