日産「“次期型”シルビア!?」 “後輪駆動”採用した「“2ドア”スポーツカー」!

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日産「“次期型”シルビア!?」 “後輪駆動”採用した「“2ドア”スポーツカー」!

 日産は2011年に、当時の常識を根底から覆す一台のスポーツカーを披露していました。

 それこそが、「第42回 東京モーターショー」で公開された本格的なピュアスポーツカー「ESFLOW(エスフロー)」です。

【画像】超カッコイイ! これが日産「次期型シルビア!?」です!(23枚)

「スポーツとエコ」という、一見すると相反するふたつの要素を高い次元で融合させたこのクルマは、当時のクルマ好きに「未来のスポーツカー像」を明確に提示し、大きな期待を持たせるモデルでした。

 エスフローのデザインには、クルマ好きなら誰もが心惹かれる王道のプロポーションが採用されています。

 ボンネットが長く、車体後方が短く引き締まったロングノーズ・ショートデッキのシルエットは、日産が世界に誇る名車「フェアレディZ」や「シルビア」などのDNAを強く感じさせます。

 その伝統的なスポーツカーの骨格に、ヘルメットのバイザーのように連続したフロントガラスや、氷の塊を削り出したかのようなシャープなボディラインを組み合わせることで、静止していても今にも走り出しそうな躍動感と未来感が表現されていました。

 そしてエスフローが真に画期的だったのは、エンジンを持たず、電気モーターだけで走るスポーツカーを2011年に示したことにあります。

 当時は、電気自動車(EV)が街中を当たり前のように走る現代とは異なり、EVといえばまだ「環境に優しい近距離用エコカー」というイメージが強くありました。

 そんな時代に日産は、既存のガソリン車のエンジンをただモーターに置き換えたのではなく、ゼロから「EVのスポーツカー」として骨格を専用設計。

 重量物であるリチウムイオンバッテリーは、車体の床下全体に敷き詰めるのではなく、2つの座席のすぐ後ろという車体の中央かつ低い位置に集約して配置されました。

 これにより、スポーツカーにとって命とも言える理想的な前後重量配分と圧倒的な低重心をもたらし、ドライバーのハンドル操作に対して極めて素直で鋭いコーナリング性能を実現しています。

“走り”を決定づけるパワーユニットには、左右の後輪をそれぞれ独立して駆動させる2つの強力な電気モーターが搭載されました。

 左右のタイヤに伝える力を別々に、そして緻密にコントロールすることで、従来のガソリン車では物理的に不可能だった次元の旋回性能を生み出しています。

 アクセルを踏み込んだ瞬間にモーター特有の強烈なパワーが立ち上がり、停止状態から時速100kmまでわずか5秒未満で到達するという、一級品のスポーツカーに引けを取らない加速力を披露しました。

 それでいて、1回の充電で最大240km以上を走行できるという、実用的な航続距離も確保されていました。

 結果的にこのエスフローがそのままの姿で市販されることはありませんでしたが、単に排気ガスを出さないだけでなく「運転して心の底から楽しいEV」を作るという当時の日産の熱いメッセージは、現在販売されている同社の電動化モデルたちにしっかりと受け継がれています。

 約15年の時を経て改めてこのコンセプトカーを振り返ると、日産がいかに早い段階からゼロエミッション・スポーツの可能性を信じ、その未来図を的確に描いていたかがよくわかります。