【群馬・伊勢崎2児死亡】「幸せそうな家族」に起きた惨劇…“普通のお父さん”の凶行に残された“謎”

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幼い子供たちが無惨な姿で

近隣の人たちによれば、その家は夫婦と幼いきょうだい2人の“平和なお宅”。そして父親も“普通にいい人そう”だったという──。

7月6日、群馬県警は、同県伊勢崎市の会社員・井上敏典容疑者(42)を小学1年の長女明莉(あかり)さん(6)の首を絞めて殺害した容疑で逮捕した。明莉ちゃんのそばでは3歳の長男・柊利(しゅうり)くんも息絶えていた。

「県警によると5日夜8時ごろ、帰宅した井上容疑者の妻が、2人が布団の上であお向けに倒れているのを発見し119番へ通報しました。

消防から連絡を受けた警察官が駆けつけたところ、すでに2人は亡くなっていました。いずれも首に絞められたような痕があり、遺体の近くには井上容疑者のものと思われるネクタイが複数本、落ちていたそうです。

遺体発見時、井上容疑者は家にはいませんでしたが、通報から約30分後に伊勢崎署に出頭してきました。調べに対しては『自身の健康状態や家族の将来を悲観した』『長女と長男の首をネクタイなどで絞めて殺した』などと供述しています。井上容疑者は今年の1月から健康上の理由で休職しており、収入面でも不安を抱えていたと話しているそうです。県警は、柊利くんの殺害も井上容疑者の犯行とみて捜査を進めています」(全国紙社会部記者)

7月7日の朝8時30分ごろ、井上容疑者が送検された。護送車の後部座席中央に座った井上容疑者は車を取り囲むカメラを一瞥もすることなく、じっと下をむいたまま座っていた。

現場となった井上容疑者の自宅は、伊勢崎駅から3kmほどの、田園地帯に近い閑静な住宅街に建つ瀟洒な一戸建てだった。

「井上容疑者はこの地区の出身で、現場となった自宅は結婚後に実家の敷地に建てたものです。勤務先は群馬県に本拠を置く流通グループで、’23年10月までは伊勢崎の大きなショッピングセンターで店長をしており、仕事ぶりは評価されていたと思われます。同店は老朽化により閉店しましたが、閉店セレモニーでスピーチをしていたそうです。その後は別のショッピングセンターに勤務していました」(事件ライター)

「普通のお父さん」がなぜ…

井上容疑者の近隣での評判は悪くなかったようだ。

「取材をすると、『大人しそうだけど、すれ違えばちゃんと挨拶をしてくれる人』『普通のお父さん。怖い感じはない』という、当たりさわりのない話ばかり。公園で子供たちを遊ばせている姿を見た人も複数いて、“いいお父さん”という印象だったようです。

『家族の将来を悲観した』とのことですが、警察には家庭内の問題などの相談や連絡はなく、近隣でもトラブルを見聞きした人はいません。みんな、『幸せそうな家族だったのに』と首をひねっています」(同前)

誰もが「幸せそう」だと思っていた一家の将来に、井上容疑者は何を悲観したのか。謎が多いこの事件について、犯罪ジャーナリストの小川泰平氏も次のように疑問点を挙げる。

「『収入面で不安を抱えていた』とのことですが、つい最近まで順調に仕事をしてきたわけだし、家も賃貸ではないようです。どこまで困窮していたのか、公的な扶助を受けることなどは考えなかったのでしょうか。

すでに容疑者の取り調べは進んでいると思いますが、ちゃんと受け答えができる状態なのかという点も気になります。また、会社を休む前にどういう状態だったのか。とくに最近の容疑者の様子については奥さんが一番よく知っているでしょうから、警察も詳しく話を聞いているでしょう。

あとは、犯行は計画的だったのかということと、犯行後に容疑者がどこへ行っていたかですね。逮捕されたときに外傷はなかったようですが、電車に飛び込むなどの自殺を図っていた可能性もあります」

まだ幼い子供を手にかけなければいけなかった理由は何なのか。今後の捜査の進展を待ちたい。