当たり前だと思っていた家事をやめると、むしろ暮らしがラクになった例を紹介します。「子どもが生まれてからの10年、家事や片付け方を何度も見直してきました」。そう話すのは、3児の母で整理収納アドバイザー1級の高岡麻里恵さん。高岡さんがこの10年でやめてよかったことを紹介します。

1:かけ布団をやめて「寝袋スタイル」に

わが家では数年前、かけ布団をやめました。以来、シーツをつけたマットレスに寝袋をかけて眠るスタイルが定着しています。きっかけは家族でキャンプを楽しむ機会が増えたこと。月1回のキャンプで寝袋を使うようになり、管理しやすさや機能性に感動しました。そこでふと、普段の生活にとり入れたら布団の管理がより快適になるのでは? と思ったのです。

【写真】「かける収納」にしたクローゼット

最大のメリットは、洗濯機で洗えるものが多いこと。子どもが小さい頃はおねしょに悩んでいましたが、洗うのも乾かすのもラクちん。精神的な負担も軽くなりました。

また、ベッドメイクも10秒ほどで完結するのも魅力。わが家では寝室に物干しワイヤーをセットしているので、朝起きたら寝袋をパッとかけ、マットレスは立てかけておけば湿気対策もバッチリ。

「寝袋=アウトドア用品」というイメージがありますが、実際に使ってみると意外と快適。すっかり暮らしの定番になっています。

2:洗濯物をたたむのをやめて、「かける収納」に

以前は洗濯物をたたんで家族それぞれの収納場所に運んでいました。しかし子育て中はとにかく時間との勝負。せっかく洗濯物をたたんでも、引き出しから取り出すたびに崩れてしまい、「また整えなきゃ…」の繰り返しでした。

そこでたたむこと自体をやめました。Tシャツやパンツ、子ども用の服など、かけられるものはできるだけハンガー収納に変えました。すると「洗濯機から出す・ハンガーで干す・クローゼットへ移動」の流れができ、たたむ工程が丸ごとカットされました。

下着類は乾燥機にかけたらそのまま収納場所へ丸めてポイ! タオルも使う場所の近くにカゴを用意し、その中へ入れています。整理収納の現場でも感じますが、家事はひとつひとつの作業時間を減らすよりも、工数を減らすほうがラクだと思っています。

3:洗面所の「しっかり掃除」をやめて、ついで掃除に

以前は「週末にまとめて掃除しよう」と考えていました。ところが、忙しい週が続くと掃除をあとまわしにしてしまい、汚れがたまって余計に大変になることも。そこで今は、歯みがきのあとや手洗いのついでに必ずサッとふき掃除をしています。

使っているのは、ケユカの「socio洗面台洗いミトン2個セット(税込264円 )」。シンプルな見た目で場所も取らないので気に入っています。洗面台の水滴をタオルでふいたり、気になる汚れをその場で落としたりするだけ。1分もかからずに終わります。

「しっかり掃除をする日」を待つよりも、汚れが軽いうちに少しずつ掃除するほうが結果的にラクでした。

「ちゃんとした家事」を手放して、暮らしやすくなった

整理収納アドバイザーの仕事をしていると「家は完璧に整っているのですよね?」と言われますが、そんなことはありません。部屋は散らかりますし、忙しい日は家事をあとまわしにすることもあります。それは、心地よく暮らし続けるために「無理しない」ことを大事にしているからです。

この10年を振り返ると、増やしたことよりも「やめたこと」が暮らしをラクにしてくれたように感じます。もし今、「なんだか毎日大変」と感じているなら、やり方を見直すのもおすすめです。当たり前だと思っていた習慣を手放すと、思いがけずラクになるかもしれません。