16歳以上免許不要! “ちょっとそこまで”が広くなる次世代電動モビリティ5台【傑作&大本命モノ決定版】
【傑作&大本命モノ決定版】
自宅から2〜3km先となると、歩くには遠く、途中に坂なんかがあると自転車も億劫。クルマを出すとなると停める場所を考えなければならないし…。そんなシーンで活躍するのが、特定小型原付と呼ばれる電動モビリティだ。
* * *
街中で見かけることも珍しくなくなった電動キックボード。昨年7月の道交法改正により、一定の基準を満たす電動の乗り物が「特定小型原動機付自転車」(以下、特定小型原付)として、免許不要(ただし16歳以上)、ヘルメット着用は努力義務というカタチで法律によって認められることになった。さらに条件を満たせば時速6km以内でなら歩道を走れる“特例”特定小型原動機付自転車というカテゴリも作られるなど、一躍注目の存在となっている。
最新の電動モビリティに詳しいライターの増谷茂樹さんは「実はこの特定小型原付、電動キックボードだけだと思われがちですが、自転車タイプや三輪タイプなどさまざまな形状の製品が発売されています」と話す。
「特定小型原付があれば、2〜3kmの範囲なら疲れ知らずで気軽に移動できるようになります。ただしルールがしっかり法律で定められているので、ちゃんと把握し守って乗りましょう。また努力義務ではありますが、安全面を考えるとヘルメットも着用したほうがいいですね。また選ぶ際はメーカーサポートがあるかを基準にしてみてください」
あれば確実に“ちょっとそこまで”の範囲がグッと広がる特定小型原付。そろそろ購入を考てもいい時期かもしれない。
乗り物ライター 増谷茂樹さん
モノ系雑誌の編集部などを経て、フリーランスのライターに。クルマ、バイク、自転車など、タイヤの付いている乗り物が好物。さまざまな雑誌やWebメディアに寄稿している
■[特例]特定小型原動機付自転車とは
電動車の車両区分で、最高速(20km/h)、保安基準、自賠責契約、ナンバープレートの取り付けなどが定められている。ヘルメットは努力義務。特例が付くものは、最高速を6km/hに限定でき、かつ最高速度表示灯を点滅させられる車両になり、「普通自転車等及び歩行者等専用」等の標識などが設置されている歩道も走行可。16歳以上であれば運転免許は不要だ。
<大本命>
1. 完成度を極めた安定感バツグンな乗り心地
YAEDA
「YDX3-JP」(13万2000円)
前後にサスペンションを備え、快適性が高く、直進安定性も高いのがポイント。安心して運転できる車両です(増谷さん)
電動モビリティ世界最大手メーカーの最新キックボード。最低地上高127mmと前後サスペンション付きで多少の段差であればラクに乗り越えられる。アクセルはレバー式ではなく一般的なバイクと同じスロットル型。
▲ハンドル中央部分にはディスプレイが付いていて、速度や走行モード、バッテリー残量、電子ロックの状態などが表示される
▲重さは18.6kgで、折り畳み時のサイズは全長1180×全幅575×全高1200mm(収納時高さ520mm)。定格出力は350Wで最大航続距離は約30km(理論値)
<バイク感覚>
2. 走行時に安心感を生みだす“またぎ乗り”
デイトナ
「DK01」(21万7800円)
両足で中央のフレームをまたぐように乗る珍しいタイプ。この構造のおかげで走行安定性が高いのがポイント(増谷さん)
バイクのパーツで有名なデイトナが手掛ける電動キックボード。足でフレームを挟むようにして乗るため、バイクのようなコーナリングを楽しめる。前後ディスクブレーキ仕様で、最大航続距離は約50km。全長1150×全幅600×全高1120mm。
▲取り外し可能なバッテリーはレザーケースに入れられている。丸目のヘッドライトなどもあり全体的にクラシカルな雰囲気に仕上げられている
<スクーターライク>
3. 乗り慣れた自転車型は座れるから楽々!
カーメイト
「e-FREE 01」(16万2800円)
グリップ式アクセルや14インチタイヤなど、スクーターのような感覚で運転できる。リアのバスケットも標準装備で便利。最高速15km/hのモード(車道走行用)も用意され、運転に慣れていない人でも安心だ。全長1250×全幅570×全高1020mm、22kg。
▲バッテリーは中央のフレームに装着するタイプで、外して自宅で充電できる。充電時間は約4〜5時間で、走行距離は最大で約30km
<パワフル走行>
4. ハイパワーで激坂もスイスイ登れる!
glafit
「NFR-01 Pro」(29万7000円)
特定小型原付の中ではハイパワーになる定格出力500Wのモーターと48Vのバッテリーを搭載。ハンドルポストや足を乗せるペダルを折り畳めばコンパクトになり、自宅での保管もしやすい。全長1300×全幅560×全高1080mm、24kg。
▲ハンドル右手側には液晶メーターが付いていて、見やすい走行モードが表示される。ボタンも3つのみと分かりやすい仕様
<立ち乗り三輪>
5. 三輪+自立機構で段差に強い!
ストリーモ
「S01JTA」(ミラーなし:30万円)
キックが不要で、曲がる時はハンドル部分を左右に倒すというバイクや自転車に近い機構がおもしろい(増谷さん)
3輪で自立する構造になっているので、2輪だとバランスを崩しそうで不安という人も安心して運転できる。足を載せるステップも幅があり、足を横並びにして乗車可能だ。全長1090×全幅500×全高1180mm、24kg。
▲後ろが2輪なので、折り畳んで持ち運ぶ際も安定して動かせる。走行モードには最高速12km/hも用意されている。最大走行距離は約30km
※2024年10月4日発売「GoodsPress」11月号58-59ページの記事をもとに構成しています<取材・文/円道秀和>
【関連記事】
◆電動キックボード「EVEREST XING」は最大傾斜47%の坂を登りきる圧倒的なパワーを搭載!
◆前後サス付きで乗り心地◎!YADEAの新作"特定原付キックボード”でご近所移動を快適に
◆特定小型原付はキックボードだけじゃない。電動バイク「Fiido Q1S」なら座って移動&荷物も載るぞ!