スポニチ

写真拡大

 ボートレース戸田のSG「第71回ボートレースダービー」は27日、12Rで優勝戦が行われ桐生順平(38)が3コースから捲り切ってダービー&地元SG初制覇を成し遂げた。優勝賞金4200万円などを獲得し、今年の賞金ランキングは2位に浮上。住之江グランプリ(12月17〜22日)のトライアル2ndからの出場へ、大きく前進した。2着には佐藤翼(36)が入り地元・埼玉支部のワンツーで幕を閉じた。3着は毒島誠。

 地元のエースがやってのけた。桐生は3コースから豪快なツケマイを決めて一気に抜け出すと、道中も他艇を寄せ付けず独り旅。ゴール直前には天に向けて、拳を高々と突き上げた。「お客さんの応援してくれる姿が見えたので、期待に応えたいなと思ってガッツポーズが出てしまった」と笑顔で振り返った。

 今節は予選を3位で通過すると、準優勝戦もイン戦を押し切って優勝戦に進出。ただ、舟足には納得していなかった。「勝っても負けても後悔しそうだと思って、ギアケースを換えた。凄い良くなった感じではないけど上積みはあったと思う。ペラも叩き替えて体感も良くなった。ゆとりはなかったけど、あのターンができたのが全て。完璧だったと思う」。直前の決断が極上のターンを生み出し、2017年12月の住之江グランプリ以来、6年10カ月ぶり4回目のSG制覇を成し遂げた。

 今年は4月のG1児島72周年記念準優勝戦で痛恨のフライング。G1、G2に半年間出場できない苦しい状況に追い込まれた。F休み後も8月の戸田で再びF。11月19〜24日の下関チャレンジカップに出場できない状況で、獲得賞金は1億円を超えてランキングは2位まで浮上した。「グランプリに行きたい気持ちが毎年ある。自分で道をなくしていたが、これで一気に広がった。ただ、たまたま勝てた気持ちが強いし、底力が足りないと痛感した。追い付け追い越せではないけど頑張らないといけない」。さらに力をつけて頂上決戦に挑む。

 ◇桐生 順平(きりゅう・じゅんぺい)1986年(昭61)10月7日生まれ、福島県出身の38歳。埼玉支部の100期生として07年5月の戸田でデビューし、同節に初勝利。初優勝は11年8月の戸田。通算3963戦1164勝。優勝はSG4回、G1・18回を含む59V。同期は宮地元輝、秦英悟、有賀達也ら。1メートル62。血液型AB。