練習後に取材対応する浦和MF渡辺凌磨

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 浦和のMF渡辺凌磨が25日、さいたま市内で練習後に取材に応じ、アウェー・横浜FM戦(日産ス)に向けて意気込みを語った。

 4連敗で16位に沈んでいた中、23日のホーム・柏戦は5試合ぶり白星をつかんだ。試合2日前に選手のみで約1時間のミーティングを行い、目の前にある「残留」という目標をチームで明確に共有して臨んだ一戦。前半はボール保持の時間を長くして相手の体力を奪い、0―0の終盤にFWチアゴサンタナのPKでの得点で勝った。

 渡辺は「チームで戦うことはもちろん必要だと思いますけど、選手1人1人が本気でその試合に立ち向かう姿勢があれば勝手にチームワークってできてくると思う。僕はそれが足りなかったと思っているんで、選手ミーティングをしてチームワークが深まったとかじゃなくて、選手1人1人が感化されただけだと僕は思う。勝てたけど、まだまだやらなきゃいけない」と強調した。

 順位を12位に上げ、残留に向けて一歩前進した。だが、渡辺は「今の時点で『目的は残留』みたいになってますけど、そんな次元で話はしたくない。もっともっと上位で戦っていきたいからこそ、もっとやらなきゃいけないと思う」。残留争いの脱出でなく、その先の上位浮上を掲げた。

 今季は全33試合に先発。柏戦はトップ下、右MFなどポジションを移しながらフル出場した。後方から縦パスを受けて崩しにかかる場面はあったが、流れの中からの得点は生み出せなかった。

 「僕もいいボールの持ち方ができなかったり、そこは僕に問題があると思うけど、チームの形としてああいうボールがたくさん入ってくようになれば『凌磨がここでボール持った時にどういうふうに動けばいい』というのが出てくる。それは僕自身のプレーにもよるし、僕が合わせていけたらと思う」

 周囲の選手のサポートを含め、複数人の連係で崩す策は複数ある。それでも、「あのポジションで試合に出ている以上、自分でどうにかしなきゃいけない場面っていうのはたくさんあると思う。チームプレーで(相手を)はがせることはあんまり多くない。そこは何か選手1人1人の技量のところだと思う」とした。

 リーグ戦の敵地・横浜FM戦は19年から5連敗中の鬼門だが、勝てば残留に大きく前進する。渡辺は「この間の試合(柏戦)をベースに、どうやって点が取れるかを考えていければいいかなと思う。守備を怠るとかじゃなくて、モチベーションだったり、そういう基礎的な部分をちゃんと出しながら、最後のクオリティーを話し合えれば」と見据えた。