亜大で成長を遂げた北嶋

写真拡大

 プロ野球ドラフト会議が24日に行われる。函館市出身の亜大・北嶋洸太投手(22)は、最速153キロの直球を武器に大学球界屈指の強豪で活躍。函館東シニア、駒大苫小牧の先輩で、「兄のような存在」という日本ハム・伊藤大海投手(27)に続くプロ入りを目指す右腕が、指名を待つ。

 “兄”のように慕う日本ハム・伊藤に続くプロ入りへ。亜大・北嶋が運命の日を迎えた。ドラフト会議を前に「監督だった生田さんから『4年間頑張ればプロにいける』と言われて、ずっと目指してきた。プロへの気持ちが揺らいだことはない」と強い思いを口にした。

 高校では日本ハム・根本としのぎを削り、道内では世代を代表する投手に成長した。根本がプロに進む一方、北嶋は大学進学を選択。入学から3年間リーグ戦未勝利だったが、先を見据えて取り組んできた成果が今年開花した。

 2年時にチームが全日本大学選手権で優勝。投手陣は西武・青山、中日・草加ら力のある先輩が多く、「入る隙が無かった」。リーグ戦でのメンバー入りよりも将来を見据えて肉体強化に励んだ。厳しい練習で知られる亜大の全体練習後も約2時間トレーニング場にこもり、デッドリフトの最大値は入学時の180キロから260キロまでアップ。球速も今秋153キロに到達し、東都の名門で主戦投手を任されるほど成長した。

 兄・凌太さんが函館東シニアのチームメートだった縁で、今季パ・リーグ最多勝と最高勝率の2冠を手にした伊藤とは「ひろみさん」「こうた」と呼び合う間柄。昨年末に会った際には「やることをやっていれば結果が付いてくる」と激励された。「いつか同じ舞台に立ちたいですし、同じチームでやってみたいなとも思います」。偉大な先輩が待つステージにたどり着くことができるか。「北嶋洸太」の名前が呼ばれる瞬間を待つ。(島山 知房)

 ◆北嶋 洸太(きたじま・こうた)2002年8月1日、函館市生まれ。22歳。函館磨光小3年時に磨光クラブで野球を始める。函館尾札部中時代は函館東シニアでプレーした。駒大苫小牧ではエースとして2年春の全道大会優勝。3年夏は南北海道大会(独自)で4強入りした。174センチ、85キロ。右投げ右打ち。家族は両親と兄。