熊本3区の立候補者

写真拡大 (全20枚)

10月27日に投票を迎える衆院選。県内4つの小選挙区の候補者の訴えなどをシリーズでお伝えします。今回は台湾の大手半導体メーカーTSMCの進出に伴う影響を大きく受けている熊本3区です。

熊本3区に立候補しているのは届け出順に、
■参政党の新人・植田貴俊候補
■自民党の前職・坂本哲志候補
■社民党の新人・橋村りか候補
以上の3人です。

参政党の新人、植田貴俊候補は八代市出身の40歳。元県職員で、8年前の熊本地震をきっかけに、地元の復興に携わりたいと地震の翌年から7年間、復旧業務などにあたりました。

■植田貴俊候補(参政・新)
「農業を始めとした1次産業の国家予算を3倍にする。そして食料自給率を今の倍、そしてゆくゆくは100%の状態に向上させていく」

参政党県連の高井会長などと各地を回り、食料自給率の倍増など党が掲げる政策を有権者に直接訴え、支持の拡大を図っています。TSMCの進出をきっかけに半導体関連企業の集積が進む一方、農地が減少しているとして、外国資本に頼った経済政策の見直しを訴えています。

■参政党県連 高井千歳会長
「熊本3区は本当に農業、畜産、こういったところで頑張ってくださっている1次産業従事者の方たくさんいらっしゃいます。そういた方々の思いを代弁したいと、勇気をもって立ち上がってくれました」

■植田貴俊候補(参政・新)
「外国の力に頼ることは選択肢の一つとしては可能性としてはあってもいいとは思いますが、それに依存しようとしてしまおうとしているような流れになっているのではないか、そこは今の段階で効果検証を図った上で、次の方向性を決める必要があると考えているところです」


8回目の当選を目指す自民党の前職、坂本哲志候補は大津町出身の73歳。菅政権で初入閣し、地方創生担当相や農林水産相を歴任。現在、党の国会対策委員長を務めています。

■坂本哲志候補(自民・前)
「自公連立で過半数を守った上で、 これからの日本を前に進ませて、そして次の時代につながるような政治をしていく。政治に対する要望、不満、あるいはこれからのいろいろな活動、こういったものに対して、私はしっかりと受け止めたいというふうに思います」

推薦を受ける公明党に加え、農政連や商工連など300を超える推薦団体の支援を受けて、分厚い組織戦を展開しています。坂本候補は、TSMCの進出で深刻化する交通渋滞の解消に向け、道路や公共交通機関の整備などに力を入れたいと訴えています。

■坂本哲志候補(自民・前)
「私たちが住んできた中でしっかり守るべきものと変わっていくものと、そういったものをしっかり区分けしながら整備していかなければいけないと思っています。それなりの発言もできるようになりましたので、この発言力をこのTSMCをはじめとする地域のために、あるいは農林水産業や商工業や医療や教育、このためにどんどん声を上げていきたいというふうに思っています」

社民党の新人、橋村りか候補は益城町出身の52歳。放課後児童支援員として障害者などの支援に携わっています。3人の子どもの母で、6年前に重度の障害のある長女を亡くしました。

■橋村りか候補(社民・新)
「当事者の声が必ず届く。この戦いは、私たちが自分たちの手にこの社会を取り戻す、政治を取り戻すための戦いです」

候補者の“すみ分け”を行った立憲民主党や共産党の県組織と共闘。労働団体の連合熊本から支持を受けています。高校やフリースクールの授業料の無償化などを公約に掲げています。選挙戦序盤には、社民党の福島党首が応援に駆けつけ、自民党政治からの脱却を訴えました。

■社民党 福島瑞穂党首
「地域切り捨て、農業を大事にしない自民党政治を変えたいんです。この熊本から初の女性衆議院議員をどうか誕生させてください」

■橋村りか候補(社民・新)
「TSMCの一方で、好景気と言われている、沸いているような状況の中で、過疎地で子どもたちが少なく、高齢の方ばかりが暮らしておられるようなところ、そういった二極化がどんどん進んできている、そのような課題を3区はたくさん抱えています。共に歩むその姿勢を皆さんにお伝えさせていただきながら、前に進んでいきます」