亡くなったバレンズエラ氏(ロイター=USA TODAY Sports)

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 ドジャースパドレスなどで活躍してメジャー通算173勝を挙げ、レジェンド左腕として名をはせたフェルナンド・バレンズエラ氏が22日(日本時間23日)に63歳で死去した。

 ドジャースは22日(同23日)にバレンズエラ氏がロサンゼルスの病院で亡くなったと発表したが、詳細を明かしていない。

 メキシコ出身のバレンズエラ氏は12人兄弟の末っ子として誕生。1980年に19歳の若さでドジャースでメジャーデビューを果たした。2年目の81年には25試合に登板し、8完封を含む11完投、13勝7敗、防御率2・48で史上初めて新人王とサイ・ヤング賞のダブル受賞に輝いた。同年のワールドシリーズ(WS)ではヤンキースを破ってド軍の世界一に貢献し、ラテン系ファンを中心に「フェルナンド・マニア」と呼ばれる旋風を巻き起こした。背番号「34」は永久欠番にもなった。

 現役引退後、20年以上にわたってド軍のスペイン語中継で解説者を務めていたが、最近は闘病生活を送り、今月に入り解説は休養していた。

 MLBのマンフレッドコミッショナーは声明で「フェルナンドは常にドジャースの歴史で愛される存在。彼が鼓舞した何百万ものラテン系ファンにとっては誇りであり、特別な源として生き続けるだろう」と追悼した。

 ド軍は25日(同26日)から当時と同じヤンキースを相手にWSで激突するが、バレンズエラ氏のためにも大谷翔平投手(30)ら後輩たちが2020年以来、8度目のワールドチャンピオンの座を手にしたいところだ。

 SNS上では「なんという神様の仕業なのか…43年前81年デビュー、スクリューで席巻、WSで大活躍したバレンズエラ氏が開幕3日前に亡くなるなんて…」「亡くなるには早すぎるよ」「来年は元気になって戻ってくる予定とのコメントを見かけました。ドジャースのWSの優勝を見届けたかっただろうなと思うと泣けてきます」「必ずLADが勝てるように見守って下さい」などと悼む声が上がっている。