ユーロ圏インフレ率、予想より早期に目標達成の公算=ECB総裁

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[ワシントン 22日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は22日、ユーロ圏のインフレ率は低下傾向にあるとし、予想より早くECBが目標とする2%に戻る可能性があると述べた。

ラガルド総裁はブルームバーグ主催のイベントで、ユーロ圏のインフレ率は「2025年中に持続可能な形で目標に達すると確信している」と述べた。

ECBは最新の経済予測で25年第4・四半期にインフレ目標が達成されるとの見方を示しているが、これよりも早く達成される可能性はあるかとの質問に対し、「それを望んでいる」と答えた。

ただ、インフレに対する勝利を宣言する段階にはないとし、慎重な姿勢が必要と指摘。今後の利下げペースは経済指標次第になると述べた。また、景気を刺激も冷やしもしない中立金利の水準が明確でないため、予想されるターミナルレート(政策金利の最終到達点)を巡る明言は避けた。

エコノミストは中立金利は2.00─2.25%近辺にあると推測。ラガルド総裁は、現時点の中立金利は数年前よりも高くなっている公算が大きいとしながらも、なお制約的な領域にある現在の政策金利は下回っているとの見方を示した。