18日、ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同)

 【キーウ共同】北朝鮮兵の姿がロシア軍施設で確認されたとの映像を公開したウクライナ文化情報省傘下機関トップのイゴル・ソロベイ氏は20日、映像について「現場にいたロシア軍兵士が撮影した。信頼できる情報源から入手した」と述べた。北朝鮮がウクライナ侵攻に「参戦」した証拠になるとの見方を示し「公開情報オシントを活用して本物と確認した」と主張した。

 共同通信のオンラインインタビューに答えた。ソロベイ氏は文化情報省の戦略コミュニケーション・情報セキュリティーセンターの所長。

 ゼレンスキー政権や韓国の情報機関、国家情報院は北朝鮮がロシアへの派兵を始めたと分析している。ただ、オースティン米国防長官は19日の記者会見で「現時点で確認できていない。調査を続ける。事実なら深刻だ」と述べるにとどめた。

 ソロベイ氏は「戦争がエスカレートしている証拠だ。地域の枠を超え、世界規模の戦争になっている」と主張した。北朝鮮兵士が前線に送り込まれる恐れがあるとして「われわれには武器が必要だ」と述べ、米欧に兵器供与を加速するよう訴えた。