中国の国旗

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 中国政府は、12月1日から、軍事と民生の両方に利用できる「デュアルユース」と呼ばれる製品などの輸出規則を施行すると明らかにした。

 ロシアへの製品輸出を通じ、中国がウクライナ侵略を間接支援しているとの欧米からの批判を念頭に置いた可能性がある。

 大量破壊兵器やその設計、開発、製造に使用できる製品などを対象にしており、輸出する企業や業者は、政府の商務部門に対する許可申請が必要となる。違反した場合は違法に得た収益の10倍以下の罰金や、悪質な場合は業務停止などが課せられる。政府は規制の目的を「国家の安全や国際的な義務を履行する必要性」と位置づけている。

 米国のブリンケン国務長官は今春、中国がロシアに対して兵器となる部品の提供を通じてウクライナ侵略を支援していると非難した。一方、中国外務省は「軍事転用可能な品目に対する厳格な輸出管理を行っている」と強く反発している。(中国総局 山下福太郎)