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中国のSNS上で、日本でも食中毒事件が頻発しているとする投稿が相次いでいる。

先日、雲南省昆明市の中学校の食堂が腐った肉を調理して生徒に提供していた疑いが持ち上がり、物議を醸した。そうした中、SNS上では一部のユーザーが日本の給食の調理過程を記録した映像を転載するなどして、中国の食の安全問題を批判したところ、多数のブロガーが「実は日本の学校でも食中毒事件が多発している」と反論した。

SNS・微博(ウェイボー)で72万のフォロワーを持つあるブロガーは20日、「まだ日本の給食を礼賛しているやつがいるのか」と不満をつづり、2017年に東京都立川市で給食を食べた小学校の児童ら計1000人が食中毒の症状を訴えた事件、20年に埼玉県八潮市で小中学校に通う児童や生徒など3000人超が食中毒症状を訴えた事件、23年に福島県の宿泊施設に滞在した小学校の児童や教諭計155人が食中毒の症状を訴えた事件を挙げ、「パッと調べただけでこんなに出てくる。日本の給食の安全は本当に駄目だ」と主張した。

また、フォロワー700万超を持つ別のブロガーは「日本の食中毒事件」と題し、昨年11月に徳島県の学生寮の食事で6人が食中毒になった事件、昨年10月に静岡県伊豆市の旅館で26人に下痢や嘔吐の症状が現れカンピロバクターが検出された事件、同10月にステーキチェーン「ペッパーランチ」の複数店舗でハンバーグを食べた客に下痢や嘔吐などの症状が発生しO157が検出された事件、同10月に香川短期大学の学園祭で23人が食中毒を起こした事件など、直近1年で発生した12件を紹介した。

このほかにも、影響力ある複数のブロガーが同様の投稿を行っており、中には日本の給食センターとほぼ変わらぬ設備や検査体制で児童らの食事を製造している遼寧省大連市の調理センターの映像を掲載して「実は中国もそれほど劣るわけではない」とするウェブメディアもあった。さらには、日本の給食への称賛は「日本の外務省による経費をかけた宣伝だ」と主張する投稿も多数寄せられている。

中国のネットユーザーからは「日本を称賛する連中は目が見えないようだ」「これはぜひとも日本好きのやつに宣伝してやらねばならん(笑)」「日本の学校では校長が検食するんじゃなかったのか?」「日本の食の安全状況はインドに勝てるかどうかも未知数だ」「世界的に有名な重大な食品衛生問題のいくつかは日本で起きているからな」といった声が多数上がる一方、「それでも中国よりマシ」「日本の事件を暴露することに躍起になってどうする。その気なら、国内の食の安全問題をもっと暴け」「それでも、日本社会は食の安全に対して厳しい。森永乳業の事件を見るといい」などのコメントも見られた。(翻訳・編集/北田)