WordPress商標問題渦中にあるAutomatticのマレンウェッグCEOが従業員に「給与9カ月分を受け取り退職する機会」を再提示
コンテンツ管理システム「WordPress」を巡って、ホスティングサービス・WP Engineと争っている開発元のAutomatticで、マット・マレンウェッグCEOが会社の方針に反対の従業員に対して、9カ月分の給与を受け取って退職する機会を再び提示したことがわかりました。
Employees Describe an Environment of Paranoia and Fear Inside Automattic Over WordPress Chaos
Automattic offered workers another chance to quit over WordPress drama - The Verge
https://www.theverge.com/2024/10/17/24272867/automattic-employee-buyout-wordpress-drama
Automattic offered employees another chance to quit - this time with nine months' severance | TechCrunch
https://techcrunch.com/2024/10/17/automattic-offered-employees-another-chance-to-quit-this-time-with-nine-months-severance/
マレンウェッグ氏は「WordPress」の開発者の1人であり、AutomatticのCEOであり、そしてWordPressのオープンソースプロジェクトである「WordPreee.org」の所有者でもあります。
2024年9月に開催された「WordCamp US 2024」の中でマレンウェッグ氏がWP Engineを「WordPressのがん」と呼んで以来、AutomatticとWP Engineの対立は深まり、争いは法廷に持ち込まれています。
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こうした動きのすべてにAutomatticの従業員が賛同しているわけではないこともあり、マレンウェッグCEOは10月3日に「20時までに退職を決めた場合、3万ドル(約450万円)か6カ月分の給与の高い方を受け取れる」と呼びかけを行い、従業員159人が退職しました。
今回の呼びかけは、この退職勧奨の第2弾にあたります。マレンウェッグCEOは前回の機会を逃した人向けとして、「退職して給与9カ月分の退職金をもらいます」とDMすれば、退職の理由が書かれていなくてもただ「ありがとう」とだけ返信して退職届を受理すると述べました。
この呼びかけに応じて退職した場合、オフィスに置かれているものや貸与されていたノートPCは没収されるほか、Slackやユーザーアカウントも含めて、AutomatticとWordPress.orgへのアクセスも失われるとのこと。
なお、AutomatticとWP Engineの争いは、WP Engineの超有名プラグインをAutomatticがフォークしたことで泥沼化しています。
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