(漫画:©︎三田紀房/コルク)

記憶力や論理的思考力・説明力、抽象的な思考能力など、「頭がいい」といわれる人の特徴になるような能力というのは、先天的に決められている部分があり、後天的に獲得している能力は少ないと考える人が多いのではないでしょうか。

その考えを否定するのが、偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠氏です。漫画『ドラゴン桜2』(講談社)編集担当の西岡氏は、小学校、中学校では成績が振るわず、高校入学時に東大に合格するなんて誰も思っていなかったような人が、一念発起して勉強し、偏差値を一気に上げて合格するという「リアルドラゴン桜」な実例を集めて全国いろんな学校に教育実践を行う「チームドラゴン桜」を作っています。

そこで集まった知見を基に、後天的に身につけられる「東大に合格できるくらい頭をよくするテクニック」を伝授するこの連載。連載を再構成し、加筆修正を加えた『なぜか結果を出す人が勉強以前にやっていること』は、発売後すぐに3万部のベストセラーとなっています。連載第143回はカウントダウンが、受験直前に有効な理由をお話しします。

共通テストまで100日を切った

2025年度の大学入学共通テストまであと、100日を切りました。


多くの受験生にとって重要な時期に突入し、中にはすでに緊張してしまっている人もいるかもしれません。

さて、僕たちはいろんな学校や塾で受験生の指導をしているわけですが、今の時期の受験生に「合格のために絶対にやってほしい」と指導していることがあります。

それは、「カウントダウン」です。受験まであと何日なのか、毎日手帳やカレンダーを使って意識してもらうよう、指導しているのです。

カウントダウンはとても重要で、はっきり言って、やっているかどうかで合格できるかが分かれるほどだと考えています。

合格実績がいい高校では必ずと言っていいほどカウントダウンが掲示されていますし、クラスの黒板に先生が書いている場合も多いです。

なぜそんなにカウントダウンが大事なのか、今回の記事ではご紹介したいと思います。

まずは、『ドラゴン桜』のワンシーンをご覧ください。

※外部配信先では漫画を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください





(漫画:©︎三田紀房/コルク)





(漫画:©︎三田紀房/コルク)




(漫画:©︎三田紀房/コルク)

いかがでしたか? カウントダウンをすることで、いい意味で自分にプレッシャーを与えることができるということでした。

時間は無限ではなく、有限である。このことを意識すると、有限である時間を大切にしなければならない、という気持ちになります。


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例えば「あと50日」のタイミングで、なんらかの科目の勉強を復習したとしましょう。きっとそのときには「ああ、あと50日しかない。このノートは、あと何回見ることができるんだろう?」「ここの部分の復習は、もしかしたらもうできないかもしれないな」と感じることになると思います。

そう思うからこそ、「頑張らなくちゃな」という感覚になるはずです。「あと何回も見る機会がある」と思って勉強するのと、「もう見ることができないかもしれない」と思って勉強するのとでは、記憶の定着度合いも全然違ってくるのです。

プレッシャーがあるからこそ、勉強の質の向上に

カウントダウンは、プレッシャーになります。でもそのプレッシャーを味方につけることで、勉強の質が大きく向上するわけです。

受験生のみなさんは、ぜひ共通テストが実施される2025年1月18日まで、毎日、「あと何日なのか」を意識するようにしましょう。「もう13週を切ったな。あと何回過去問演習ができるだろう?」「急いでこの部分を終わらせないとダメだな」と、計画を立てながら勉強する習慣を自分の身体に染み込ませるようにしてみてください。

受験勉強や、子どもへの教育など、西岡壱誠さんへの質問を募集しています。こちらの応募フォームからご応募ください。

(西岡 壱誠 : 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当)