”たった3秒”で筋力が上がる驚異の方法…「上りはエスカレーターで下りは階段で」が一番効果的だった!

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たったこれだけで運動不足が解消され、筋力が約12%アップする。大学の准教授らが考案したトレーニング方法が、いま世界から注目を集めている。わずか3秒の負荷が体に与える効果とは-。

筋トレの重大な誤解

では、具体的なやり方を見ていこう。

中村雅俊氏の著書『たった3秒筋トレ世界最短時間で10歳若返る』では、腕、お尻、脚、腹筋などを鍛える方法が10個紹介されているが、その中から人間の根幹を支えるために重要な、太ももと腹筋を鍛える方法を紹介したい。

まずは太ももを鍛える「椅子座り」の方法から。椅子から少し離れて立ち、3秒かけて座る動作を行う。1秒でお尻を少し下ろし、2秒かけて最後まで下ろす。これだけだ。うまく3秒数えるのは意外と難しいため、「1、2、3、4、5」と少し速めに声に出して数えると、3秒分の負荷をかけることができる。そして座面についたら、また最初の姿勢に戻る。これが1セットだ。

続いて、腹筋を鍛える「お腹伸ばし」。椅子に浅く座り、3秒かけて背中を後ろに倒していく。これも背中が背もたれについたら、姿勢を戻して1セットだ。

このとき、意識してほしいのは下ろす動作をゆっくり丁寧に行うことだ。

筋トレはしんどくない

「筋トレは、しんどいほうが効果的だと思っている人が多いでしょうが、実はそれは誤った考え方なんです。

筋トレには、上げる運動と下ろす運動がありますが、下ろす運動のほうが強い力が出やすく、筋力アップに効果があることが知られています。たとえば、坂道も上る時より下りの時のほうが筋肉は鍛えられるのです。

この観点から、3秒筋トレはすべて、下ろす動作を中心に行います。『下ろす』をゆっくり丁寧に行うことが重要で、戻す動作は素早くしても構いません」

気になるのは、3秒筋トレを行う回数だ。一回が3秒で済むとはいえ、これを何十回も繰り返すのでは他のトレーニングと変わらない。

実は「3秒筋トレ」の魅力は最低限必要な回数の少なさにある。

「可能であれば一日に各部位を3秒×10回やるのが理想です。それを週3日以上やれば、必ず筋力は上がります。

それでも面倒だという方や時間がない方は、一日3回を週3日でも構いません。それを継続して行うことで、筋力を維持することができます。

実験によると、週に2日だけでは筋力維持はできません。最低ラインは週3日です。また、種目を絞っても大丈夫。衰えやすい足腰と、起き上がる時に大切な腹筋を鍛えてください」

一日27秒ぐらいは

日常の動作の中で簡単にできる3秒筋トレ。中村氏は「これを世界中に広めていきたい」と目標を語る。

「不測のケガや病気で入院したとき、もともとの筋力があるかないかで回復までの経過が全然違うんです。

たとえば、がんになった患者さんが手術を受けたあと、入院前に筋力があった人のほうが、そうでない人と比べて圧倒的に早く退院できるんです。健康的に生きるには最低限の筋力は必要。いまは3秒×10回を提唱していますが、もっと簡単にできるトレーニング方法も考案中です」

3秒×3回。3部位でもわずか27秒。忙しくても、一日の中でこれぐらいの時間を捻出することはできるだろう。日々の運動不足を感じているあなたは、ぜひ今日からお試しあれ。

【詳しくはコチラ】「“たった3秒”の筋トレで「29歳若返る」人も…世界的に注目を浴びる「スゴい方法」)」

「週刊現代」2024年10月5・12日合併号より

“たった3秒”の筋トレで「29歳若返る」人も…世界的に注目を浴びる「スゴい方法」