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 ◇パ・リーグ 日本ハム1ー3楽天(2024年9月25日 エスコン)

 日本ハムは25日、楽天戦の試合終了後に鍵谷陽平投手(34)の引退セレモニーを実施した。上沢直之投手のサプライズ登場やビデオメッセージではドジャース・大谷翔平投手からもねぎらいの言葉が届いた。

 キャリア12年、通算420試合目のプロラスト登板の先発マウンドに上がった鍵谷は、見事な投球を披露した。

 楽天先頭の小郷に初球から147キロ直球を投げ込むと球場から大歓声。2球目のフォークで二ゴロに打ち取った。続く小深田にも147キロの直球を投げ込むなど、フルカウントから最後も直球勝負。遊直で打ち取って有終の美を飾った。

 試合後に新庄監督は「今日は鍵谷くんの日です。鍵谷くんに聞いてあげて」と鍵谷にとっての特別な日であることを強調した。

 引退セレモニーで鍵谷は「まず初めに大事な試合が続いている中で、このような機会を用意していただいたファイターズ球団関係者の皆様、新庄監督、コーチ、スタッフ、選手の皆様、楽天球団の皆様そしていつも温かい応援を送ってくださるファンの皆様にお礼申し上げます本当にありがとうございました。ファイターズ7年半、ジャイアンツ4年半本当にたくさんの方に支えられ、ここまでプレーすることができました。」と感謝の言葉から話し始めた。

 「小さい時テレビでジャイアンツの試合を見て野球を始め、ファイターズが北海道に来てプロを目指すようになった僕が、ファイターズにドラフトされて、プレーし、日本一にもなり、遠征行っても素晴らしい出会いと経験をして、今日もう一度ファイターズのユニフォームを着て引退を迎えられて、本当に嬉しく思います。うまくいかないことばかりで苦しかったはずなんですが今、頭に浮かぶのは楽しかった思い出ばかりです。本当に幸せな時間でした」とプロキャリアを回想した。

 鍵谷にとってプロ入り後からの目標があったという。それはお世話になった先輩投手の宮西尚生投手の引退試合で花束を渡すことだったが、それが叶わなくなってしまったため「先に僕がもらっちゃいました。皆さんすいません」と謝罪した。

 そして「今日球場に駆けつけてくれた仲間たちどんな考え決断をしてもどんな道に進んでも、いつも応援してくれた両親そして一番近くで支え、どんなときでも味方でいてくれた妻と娘仲間と家族の存在があったからここまでできました。本当にありがとう」と近くで支えてくれた家族に感謝した。

 最後に「ファンの皆様、僕のような選手にいつも温かい応援とたくさんの拍手をありがとうございました。本当に力になりました。まだまだファイターズの戦いは続きます。僕もファイターズのために最後までできることをします。ファンの皆さんを最後まで楽しみましょう。12年間本当にありがとうございました」とファンへのメッセージを締めた。