スポニチ

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 ◇ウエスタン・リーグ 阪神7―8ソフトバンク(2024年9月24日 鳴尾浜)

 阪神の秋山拓巳投手(33)が引退登板を終えて15年のキャリアに終止符を打った。15日の引退会見では開始10秒で号泣したが、この日はマウンドでは涙を流すことなく力投。その理由などを明かした。以下は囲み取材での一問一答。

 ――マウンドでは泣かなかった

 「マウンドで泣くかなと思ってたんですけど、ほんとにいつも通りゲームに入ってたんで。自分でも思いました。ここで泣かんのや、と。でも本当にみんなとチームとしてやってきたっていう思いが強かったんで、岩貞が花持ってきてくれた時とか、あと藤田がお疲れ様でしたって声かけてきてくれた時は、もう…その瞬間にもうダメでしたね」

 ――普通にできるくらい体に染みついていた

 「そうっすね。ほんとにこんないつも通りできるんやって。不思議なぐらい普通にできちゃいました」

 ――最初にこみ上げてきた岩貞に花束を渡された時はどういう思い

 「本当にもう終わっちゃうんやなっていう気持ちですかね」

 ――最後は振りかぶって終わりたいなっていう気持ち

 「あれが自分のピッチングフォームだと思ってたんで。ああいう形で終われてよかったかなと思います」

 ――リチャードの1球も外角低めの原点

 「さっき(1軍投手コーチの)安藤さんにも会って、俺も引退試合、ホームラン打たれたと。なんかその言葉ですごくスッキリしましたね」

 ――ずっと自分はまっすぐピッチャーだと思ってやってきた

 「色々矛盾してるようですけど、140キロでない中でもストレートピッチャーと思ってやってきてたし、やっぱりストレートピッチャーって、なかなかコントロールピッチャーっていうイメージもないですけど、ストレートピッチャーって言いながらコントロールを武器にしてたし。なかなか他のピッチャーとはかぶるようなことがないタイプで。配球のことも人よりもこだわりもってやってこれてたんで、その辺はそういう選手っていうかね、僕のそういう知識を今後伝えられるように勉強したいなと思ってます」

 ――アウトローが原点っていうこだわりはずっと持って

 「1番打たれない球でもありますし、そこが僕の中ではピッチャーのロマンっていうか、そこに投げきれるのがピッチャーっていうイメージなんで、そこにこだわってやれたのは良かったかなと思ってます」

 ――岩崎投手らも駆け付けて胴上げ

 「さっきも言ったように、(後輩には)厳しい言葉もかけながら一緒に練習してきてましたけど、みんなああやって、最後ああいう形でしていただいて本当ありがたかったなと思ってます」

 ――鳴尾浜はいろんな思い出。どんな場所

 「しんどかったですけど、1番頑張ってきた球場でもあるんで、ここで最後終われてよかったと思ってます」

 ――何を一番思い出した

 「でもやっぱりこの球場で多くピッチングをしてきた。努力してきた球場っていう感じですかね」

 ――15年間やれるっていうイメージはしていたか

 「入団会見時に息の長い選手になるって言ってて、ほんとに今考えると、よくそんな簡単な軽い言葉、こんな大変なこと喋ってたなと思いますけど。本当はやっぱり40歳近くまでやりたいなっていう気持ちはありましたけど、ほんと膝も限界でしたし。ここまでしっかり頑張ってこれたんで、満足してます」