アップルの新スマホ「iPhone 16 Pro」をファーストインプレッション!

既報通り、Appleの新しいスマートフォン(スマホ)「iPhone 16」および「iPhone 16 Plus」、「iPhone 16 Pro」、「iPhone 16 Pro Max」が9月20日(金)に発売されました。日本で販売される製品は各販路ともに共通でiPhone 16が「A3286」、iPhone 16 Plusが「A3289」、iPhone 16 Proが「A3292」、iPhone 16 Pro Maxが「A3295」となっており、各機種ともにおサイフケータイ(FeliCa)に対応しています。

日本における販路は従来通りにAppleの直営店および公式Webストア(Apple.comおよび専用iOSアプリ「Apple Store」)に加え、ヨドバシカメラやビックカメラ、Amazon.co.jpなどの「Apple Premium Reseller」の一部店舗および公式Webストアにてオープン市場向けメーカー版(いわゆる「SIMフリーモデル」)が販売され、さらにNTTドコモや楽天モバイル、KDDIおよび沖縄セルラー電話の携帯電話サービス「[[au]]」、ソフトバンクの携帯電話サービス「[[SoftBank]]」といった移動体通信事業者(MNO)からも販売されており、各所における価格はすでに紹介している通りです。なお、MNO版(いわゆる「キャリアモデル」)も購入時からSIMロックはかかっていません。

そんなiPhone 16シリーズですが、昨年発売されたiPhone 15シリーズの後継機種で、今回発売された4機種はともに「iPhone 15」や「iiPhone 15 Plus」、「iiPhone 15 Pro」、「iiPhone 15 Pro Max」から正常進化しており、引き続いて外部接続・充電端子がUSB-Cとなっているほか、新たに本体右側面にカメラ機能を制御する「カメラコントロール」ボタンが搭載された点などが大きなトピックとなっています。

またチップセット(SoC)もそれぞれ新開発され、iPhone 16 ProとiPhone 16 Pro MaxのProモデルには「Apple A18 Pro」、iPhone 16とiPhone 16 Plusの標準モデルには「Apple A18」が搭載され、ともに性能が向上しているほか、iOS 18で導入される同社初のAIサービス「Apple Intelligence」に対応予定で、特にiPhone 15シリーズではiPhone 15およびiPhone 15 Plusの標準モデルはApple Intelligenceに対応する予定ではないため、標準モデルとしては当面の間はiPhone 16とiPhone 16 PlusのみがApple Intelligenceの対応機種となります。

またiPhone 16シリーズのProモデルはiPhone 15シリーズのProモデルと比べて画面サイズが大きくなっており、iPhone 16 ProはiPhone 15 Proの6.12インチから6.27インチに、iPhone 16 Pro MaxはiPhone 15 Pro Maxの6.69インチから6.86インチになり、合わせてバッテリー容量も両機種ともに増加して電池持ちが良くなっています。なお、本体色はProモデルではブラックチタニウムおよびホワイトチタニウム、ナチュラルチタニウムの3色はiPhone 15シリーズと同様ですが、iPhone 15シリーズにあったブルーチタニウムがなくなり、代わりに新色のデザートチタニウムが追加された4色がラインナップされています。

一方、内蔵ストレージはiPhone 15シリーズと同様にiPhone 16およびiPhone 16 Plusが128GBおよび256GB、512GB、iPhone 16 Proが128GBおよび256GB、512GB、1TB、iPhone 16 Pro Maxが256GBおよび512GB、1TBとなっています。今回はこれらのiPhone 16シリーズのうちのiPhone 16 Pro(256GB/ナチュラルチタニウム)を入手しましたのでちょっと遅くなりましたが、開封して外観や同梱品、基本機能などを写真や動画を交えて紹介していきたいと思います。


iPhone 16 Proのパッケージ(箱)

iPhone 16 Proを含むiPhone 16シリーズの外箱は2020年に発売されたiPhone 12シリーズから同梱品からACアダプターと有線イヤホン「EarPods」をなくして薄型化しており、またiPhone 11 ProやiPhone 12 Pro、iPhone 13 Proでは黒を基調としていましたが、iPhone 16 ProではiPhone 15 ProやiPhone 14 Proと同様にiPhone 16やiPhone 16 Plusといったスタンダードモデルと同じように白を基調としています。

箱の底面には型番やモデル名、IMEI、IMEI2(eSIM分)などが記載されており、日本で販売されるiPhone 16 Proは型番「A3292」、モデル名「MYN33J/A」です。箱を開けると、iPhone 16 Proの本体が背面を上にしてお目見えします。本体の下には付属品が同梱されており、同梱品はUSB-C to USB-Cケーブル(USB 2.0)とSIMピンのみとなっており、iPhone 15シリーズまで同梱されていたAppleのロゴである「りんご」のシール(1枚)や簡易取扱説明書などの紙類は付属していません。


iPhone 16 Proの箱の底面には未開封を示す剥がす部分が2箇所あり、これを取らないと開けられないようになっています。また簡易取扱説明書などの紙類が付属していないこともあり、底面には「ユーザガイドなど、iPhoneについて詳しくは、こちらをスキャンしてください。」といった文言とともにQRコードが記載されています



iPhone 16 Proの箱を開けたところ。箱を開けて現れたiPhone 16 Pro本体を取り出すと、その下に同梱品が収納されています



iPhone 16 Proの同梱物一覧

さらに以前は本体を保護するために貼られているシートも従来は透明なものでしたが、iPhone 12シリーズからコスト削減のためか白いシールとなっており、保護シートは前面だけで、背面にはありません。シートを剥がしたら本体右側にある電源キーを長押しして電源をオンにし、初期設定を行っていきます。なお、SIMは物理的なSIMカードを利用する場合は起動前に装着しておいても良いですが、後からでも問題はありません。

画面は前述通りにiPhone 15 Proの約6.12インチ1179×2556ドットオールスクリーンOLED(有機EL)「Super Retina XDR」(約460ppi)からiPhone 16 Proでは約6.27インチ1206×2622ドットオールスクリーンOLED(有機EL)「Super Retina XDR」(約460ppi)に大型化し、HDRやTrue Tone、広色域(P3)、触覚タッチ、コントラスト比200万:1、耐指紋性撥油コーティングに対応し、明るさは明るさは最大輝度1000nits(標準)、ピーク輝度1600nits(HDR)、ピーク輝度2000nits(屋外)、最小輝度1nitsに対応しています。


画面を保護しているシール状の白いシートを剥がしているところ



iPhone 16 Proの画面が消えた状態における正面。本体右側面にある電源キーを長押しして電源オン

また常時表示ディスプレイ「Always on Display」や最大120Hzのアダプティブリフレッシュレートを持つProMotionテクノロジーに対応したり、ハードウェアとソフトウェアを連携させて上部中央に配置された横長のパンチホールを中心にあらゆる情報が画面上に浮かび上がって表示される「Dynamic Island」に対応した横長のパンチホールが画面上部に配置されているのもiPhone 15 Proと同じです。

外観はiPhone 12シリーズやiPhone 13シリーズ、iPhone 14シリーズ、iPhone 15シリーズのデザインを踏襲しており、側面がフラットなフレームを採用しており、素材はiPhone 15シリーズに続いてチタニウムで、質感もiPhone 14シリーズまでは光沢仕様でしたが、iPhone 16 ProやiPhone 15 Proではマット仕様になっています。また画面は先進的な製法で最初の世代よりも50%頑丈でほかのどのスマホのガラスよりも2倍頑丈な最新世代の「Ceramic Shield」で覆われ、背面パネルは引き続いてテクスチャードマットガラスパネルで、各機種ともに引き続いて防水・防塵(IP68)に対応しています。


初期設定が完了したiPhone 16 Proを持ったところ。iPhone 15 Proと持ち比べてみてもそこまで大きくなった印象はなく、持ち心地もあまり変わらないと思いました

サイズは約149.6×71.5×8.25mm、質量は約199gと、iPhone 15 Proの約146.6×70.6×8.25mmおよび約187gと比べると厚みは変わっていないものの、縦横が若干大きくなり、何よりも重くなっており、重さは持ち比べなくても重くなったのがわかるくらいですが、大きさを含めた持ち心地はそこまですぐにわからないくらいの違いなのは良いと感じました。なお、サイズはiPhone 15 Proから完全に変わっているため、ケースはきちんとiPhone 16 Pro用を購入したほうが良いでしょう。

またDynamic IslandはiPhone 15 ProやiPhone 14 Proですっかりこれが筆者には当たり前となっていますが、伸びたり縮んだりといろいろなアニメーション表示が行われて面白く、確かにうまくハードウェアとソフトウェアが融合しているなとは感じている一方、常時表示ディスプレイは初期設定ではオンなので、こちらはiPhone 15 ProやiPhone 14 Proに続いて「設定」→「ディスプレイ」にある「常にオン」のスイッチをオフにし、スタンバイも「設定」→「スタンバイ」にてオフにして使っています。

機種iPhone 16 ProiPhone 16iPhone 15 ProiPhone 15iPhone 14 ProiPhone 14
画面6.3インチ6.1インチ6.1インチ6.1インチ6.1インチ6.1インチ
大きさ149.6×71.5×8.25mm147.6×71.6×7.80mm146.6×70.6×8.25mm147.6×71.6×7.80mm147.5×71.5×7.9mm146.7×71.5×7.8mm
重さ199g170g187g171g206g172g
SoCA18 ProA18A17A16A16A15
RAM8GB8GB8GB6GB6GB6GB
電池容量3582mAh3561mAh3274mAh3349mAh3095mAh3095mAh

リアカメラは以下のトリプル構成に加え、LiDARセンサーを搭載しており、iPhone 15 Proは光学0.5倍ズーム相当のウルトラワイド撮影、光学3倍ズーム相当の望遠カメラでしたが、iPhone 16 ProではiPhone 15 Pro MaxやiPhone 16 Pro Maxと同様に光学0.5倍ズーム相当のウルトラワイド撮影、光学5倍ズーム相当のテトラプリズムデザインのペリスコープレンズによる望遠カメラとなり、メインカメラは引き続いて1画素1.22μmのセンサーで4つの画素を1つにまとめて1画素2.44μm相当で撮影することで暗い場所でも最大2倍明るく撮影できるクアッドピクセルセンサーとなっています。

・約4800万画素CMOS(1画素1.22μm、4in1で1画素2.44μm相当)/広角レンズ(F1.78またはF1.6、焦点距離24mmまたは52mm相当、7P、第2世代センサーシフトOIS、100% Focus Pixels)
・約4800万画素CMOS(1画素1.22μm、4in1で1画素2.44μm相当)/超広角レンズ(F2.2、焦点距離13mm相当、6P、画角120°、100% Focus Pixels)
・約1200万画素CMOS(1画素1.22μm)/望遠レンズ(F2.8、焦点距離120mm相当、7P、3DセンサーシフトOIS)

また24mmおよび28mm、35mmという3つのよく使われる焦点距離を切り替えることができ、その中の1つを新しいデフォルトとして設定することもできるようになっており、明るくシャープなマクロ撮影も可能なほか、レンズはサファイアクリスタル製レンズカバーで覆われています。さらにウルトラワイド撮影やフォーカス機能と被写界深度コントロールが使える次世代のポートレート、6つのエフェクトを備えたポートレートライティング、アダプティブTrue Toneフラッシュ、Photonic Engine、Deep Fusion、スマートHDR 5、ナイトモード、パノラマ(最大63MP)、最新世代のフォトグラフスタイル、空間写真、レンズ補正(超広角)、高度な赤目修正自動手ぶれ補正、バーストモード、Apple RAWなどに対応しています。


iPhone 16 Proのナチュラルチタニウムの背面



iPhone 16 Proのリアカメラの出っ張り具合とチタニウムフレームの様子。iPhone 14シリーズのProモデルまでのステンレススチールフレームは光沢のある側面でしたが、iPhone 15シリーズからProモデルではチタニウムフレームになったのに合わせてマットな質感となって重厚感が増しています

フロントカメラは約1200万画素CMOS/広角レンズ(F1.9、Focus Pixels、6P)のTrueDepthカメラを搭載。一方、バッテリーはiPhone 15 Proよりも容量が増えていて電池持ちも良くなっており、ビデオ再生で最大27時間、ビデオ再生(ストリーミング)で最大22時間、オーディオ再生で最大85時間と利用時間も伸びています。充電端子はUSB-Cで、充電速度は最大20Wと変わらず、引き続いてMagSafeによるワイヤレス充電(最大25W)やQi2によるワイヤレス充電(最大15W)、Qiによるワイヤレス充電(最大7.5W)に対応しています。

またUSB-C端子はApple A18 Proに内蔵されているUSBコントローラーによってUSB 3をサポートしており、10Gbit/秒のデータ転送に対応するため、既存のLightning端子と比べると20倍以上高速になっています。ただし、同梱のケーブルはUSB 2.0なのでご注意を。またDisplayPortにも対応しているため、より簡単に外部モニターにiPhone 16 Proの画面を出力して表示可能となっているのはありがたいです。その他にもUSB-Cになったことによって他のパソコンなどで使っているUSB-C接続の周辺機器が使えるのはiPhone 15 Proから重宝して使っています。


iPhone 16 Proの上下側面。上側面には何もなく、下側面には外部ステレオスピーカーやUSB-C端子が配置



引き続いてiPhone 16シリーズでもUSB-C端子のところに型番と製造国(日本向けiPhone 16 Proでは「A3292」および「China」)が記載されています。肉眼でも見にくいものの、ライトを当てると肉眼でもきちんと確認できます



iPhone 16 Proの左右側面。右側には電源キーと新たに搭載されたカメラコントロール、左側には「アクションボタン」やその下に音量上下キー、さらに下にnanoSIMカード(4FF)スロットが配置



iPhone 16 ProのSIMカードスロットを引き出したところ。取りつけるできるSIMカードの枚数は日本向けモデル(型番:A3292)では1枚のみ。なお、デュアルeSIMにも対応しており、DSDVでの利用も可能

通信面では2x2 MIMOやWi-Fi 7に対応したIEEE802.11a/b/g/n/ac/ax/be準拠(2.4および5GHz、6GHz)の無線LAN、Bluetooth 5.3、空間認識のための間認識のための第2世代の超広帯域チップ(UWB)、Threadネットワークテクノロジー、リーダーモード対応NFC、予備電力機能付きエクスプレスカードに対応し、センサー類は電子コンパスおよび気圧計、磁力計、ハイダイナミックレンジジャイロセンサー、高重力加速度センサー、近接センサー、デュアル環境光センサー、アクセサリー識別NFC、マグネットアレイ、アラインメントマグネット、iBeaconマイクロロケーション、位置情報(GPS、GLONASS、Galileo、QZSS、BeiDou)など。

携帯電話ネットワークはSA(スタンドアローン)方式の5G NRにも対応し、4x4 MIMOとLAAに対応したギガビットLTEやVoLTEが利用でき、販売される国・地域によってミリ波に対応している場合もありますが、日本向け製品はミリ波には非対応で、日本で販売される製品の対応周波数帯は同じで以下の通り。SIMはnanoSIMカード(4FF)とeSIMを搭載し、デュアルSIMかつデュアルeSIMに対応。なお、同じモデルは日本以外ではバーレーン、カナダ、イラク、グアム、ヨルダン、クウェート、メキシコ、オマーン、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、アメリカ領ヴァージン諸島にて販売されるということです。

FDD-5G NR(バンドn1、n2、n3、n5、n7、n8、n12、n14、n20、n25、n26、n28、n29、n30、n66、n70、n71、n75、n76)
TDD-5G NR(バンドn38、n40、n41、n48、n53、n77、n78、n79)
FDD-LTE(バンド1、2、3、4、5、7、8、11、12、13、14、17、18、19、20、21、25、26、28、29、30、32、66、71)
TDD-LTE(バンド34、38、39、40、41、42、48、53)
UMTS/HSPA+/DC-HSDPA(850、900、1,700/2,100、1,900、2,100MHz)
GSM/EDGE(850、900、1,800、1,900MHz)

その他にもつながりを保つための革新的な方法を採用して万が一に備える強化された安全機能を提供し、iPhone 15シリーズに続いて衛星経由の緊急SOSと同様の画期的なテクノロジーによって携帯電話通信やWi-Fiの圏外でも最寄りの衛星に接続してiMessageやSMSでテキスト、絵文字、Tapbackを送受信できるほか、iOS 18の衛星経由のメッセージはエンドツーエンドで暗号化され、iOS 18の新機能である緊急SOSライブビデオによって緊急電話中に対応している緊急サービスの通信司令台とライブビデオ映像や写真を共有できます。

さらに今秋には電波の届かない場所で車のトラブルに遭遇した時にロードサービス業者につなぐ衛星経由のロードサービスがアメリカだけでなくイギリスにも拡大されます。なお、各製品ともに最新のiOS 18がプリインストールされており、購入時はiOS 18.0(22A3351)となっていますが、まずは初期設定を行ってすでに不具合が修正されている「iOS 18.0(22A3354)」にアップデートしたほうが良いと思われます。その他、Appleでは2030年までに気候変動影響をゼロにし、レアアースや磁石を100%リサイクルを行うということです。



初期設定完了直後のホーム画面など



設定画面の第1階層目。iOS 18では下部にあった各アプリの設定が「アプリ」にまとめられています



内蔵ストレージが256GBでは初期設定完了後で使用済みが18.1GBで、残りの237.9GBが利用可能(画像=左)。日本向けの認証(いわゆる「技適」)は電波法に基づく技術基準適合証明・工事設計認証(R)は「003-240131」、電気通信事業法に基づく技術基準適合認証(T)は「ADF240105003」で、FeliCa・NFCのための「総務省指定」マークも電子式表示(画像=右)。またFCC IDは「BCG-E8667A」




「設定」→「一般」→「情報」にて日本向けに販売されているiPhone 16 Proの型番が「A3292」、モデル名が「MYN33J/A」であることが確認可能。購入直後はiOS 18.0(22A3351)がプリインストールされていますが、すでに紹介しているようにiPhone 16シリーズにもiOS 18.0(22A3354)が配信開始されています



iPhone 16シリーズの新機能であるカメラコントロールの設定画面



https://youtu.be/QL1oQb_o4nQ


記事執筆:memn0ck


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