スポニチ

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 ボートレース若松の開設72周年記念「G1全日本覇者決定戦」は9月27日に開幕。注目選手の4人目は馬場貴也(40=滋賀)だ。

 すっかり“トップ・オブ・トップ”になった。馬場はグランプリの常連。ここ6年で5回出場し、一昨年は賞金1位、昨年は2位で出場している。SGVも5回。連覇を決めたまるがめメモリアルが記憶に新しい。史上最強の3コース戦士が、闇夜を一瞬で切り裂く捲り差しで突き抜けた。一夜にして獲得賞金も1億円超え。ランキング首位に躍り出た。

 「あれは100%のレースでしたね。捲り差すことだけを考えていました」

 準優6号艇からのSG制覇は超レアで、かなり難しい。それを馬場はやってのけた。さすがゴールデンレーサーだ。とはいえ、今年の馬場は決して順風に乗っていたわけではなかった。

 「調子が悪かったです。今のタイプのエンジンが良くなくて。まるがめは切り替え前のエンジンでした」

 調整がハマらず、思い描いた仕上がりになかなか届かない。エンジン抽選運も悪かったと言う。そんな状況でも勝負強さは健在だった。今年は8優出で4V。狙った獲物を簡単には逃さない。だからこそトップ・オブ・トップなわけだ。

 「さらにリズムを上げて行きたいですね。グランプリ2ndからと思って走っていたけど、SGを勝ったんで2nd1号艇を目指していきたいです。昨年は初戦で失敗していますから」

 失敗。今年の馬場に重くのしかかる。1号艇で迎えた昨年のグランプリ2nd1回戦。妨害失格となり、馬場の2023年は一瞬で終了した。全ては年末のために。メモリアルVでリベンジの時は確約された。あとは少しでも賞金を上積みして、2nd1号艇を確実にしたい。だからこそ、若松周年も重要になる。

 「若松は海水の割には乗りづらいところがありますね。でも、エンジンによるんで、まずは抽選です」

 直近のSG覇者として、V候補の一角を形成する。本人も言うように、最初の関門はエンジン抽選。現行エンジンは残り4節とあって、上下差くっきりで相場は固まっている。そこをクリアすれば、一気にV候補の筆頭へ昇格。賞金2位以下を突き放す秋となる。