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 ◇大相撲秋場所14日目(2024年9月21日 両国国技館)

 大の里のしこ名の由来となった大ノ里萬助が1924年(大13)夏場所後に大関昇進を決めてからちょうど100年。大ノ里(本名=天内=あまない、萬助)の兄の曽孫で、天内家の当代にあたる天内司さん(71)は「大関・大の里」誕生と2度目の優勝を喜んだ。

 青森県藤崎町出身の元大関・大ノ里は、大正後期から昭和初期にかけて活躍。身長1メートル61、体重90キロ台という当時の力士でもかなり小兵ながら、真っ向勝負を貫く取り口や稽古熱心で真面目な性格から“相撲の神様”と称された。真っ向勝負の相撲は、現在の大の里とも通ずるものがある。天内さんは「これからも相撲道にまい進して究めてほしい」とエールを送った。

 天内さんは先月20日、夏巡業の合間に藤崎町役場を訪れた大の里と初めて対面した。「会って話してみたいと思っていた。気さくな方でしたね」。反物をプレゼントされ「二所ノ関部屋にもちゃんこ食べに来てください、と言ってもらえた」と笑顔で話した。その後、二所ノ関部屋の後援会に入会。応援の熱はさらに高まった。

 大の里は“先代”が果たせなかった優勝を2度も成し遂げて同じ地位へと駆け上る。正式決定前のため、天内さんは場所中の大の里のコメントをまねて「まだ千秋楽終わってないので」と笑い、続けて「大関で終わるのではなく、横綱になってほしい」と期待を込めた。