[8.17 U-18青森ユースフェスティバル順位決定T 鹿児島実高 0-1 帝京長岡高 青森市スポーツ広場]

 豊富な運動量と左足を武器とした左SBが、“日本代表”に挑戦する。「2024 SBSカップ国際ユースサッカー」(静岡、22〜25日)に参加するU-18日本代表が、18日から静岡合宿をスタート。FW安野匠(帝京長岡高3年)ら選出された18名のほか、トレーニングパートナーとして4名が招集されている。

 そのトレーニングパートナーの一人、帝京長岡高(新潟)DF池田遼(3年)、は17日まで「第3回U-18青森ユースサッカーフェスティバル」に出場。17日午後の順位トーナメント・鹿児島実高(鹿児島)戦では持ち味の運動量を活かし、攻撃に厚みを加えていた。

 前半7分には左中間から鋭い左足シュート。左ゴールライン際を抜け出してラストパスを狙うシーンや、右から流れてきたボールを左足ダイレクトで上げ、決定機を創出するシーンもあった。この日2試合目だったが、後半終了間際まで出場。1-0での勝利に貢献し、18日朝に青森から静岡へ移動する予定だ。

 池田は「びっくり」「楽しみ」というトレーニングパートナー選出。日本代表に近い位置にいる選手として21日までU-18日本代表に帯同し、ピッチ内外の時間を共有することができる。「凄い選手ばっかなんで、そのいいところをどんどん自分に吸収してって、次のステップに行けるようないい経験にしたいなと思います。自分の特長である運動量とか負ける気はあんましてないんで。そういうところは出せたらいいなとは思います」と力を込めた。

 以前は「正直、行ける存在じゃないという感じ。自分の中で諦めっていうか、正直、意識もしてなかった」という年代別日本代表。だが、チームメートのCB山本圭晋主将(3年)がU-17日本高校選抜に選ばれ、安野がプロから注目される選手となり、また「プレミアリーグで(自身も代表、高校選抜クラスの選手と)対峙してきた中で、そこまで差がないな」と感じていたという。今回の静岡合宿で新たな「自信」も得たい考えだ。

 池田は強豪・帝京長岡で昨年から先発を掴んだが、昨冬の選手権で右第五中足骨を骨折。4月のプレミアリーグ開幕には間に合わなかったものの、第3節から出場を続け、チームの上位争いに大きく貢献している。インターハイ直前の怪我で、同大会も準々決勝まで欠場。復帰した準決勝で後半に少し特長を表現したが、チームは昌平高に敗れ、「全然まだまだだった」と悔しい思いをしている。

 将来の日本代表、またシーズン後半戦へ向けても、今回の静岡合宿は重要だ。元スペイン代表の左SBジョルディ・アルバや日本代表の左SB長友佑都が憧れ。「(長友選手に憧れる理由は)運動量がやっぱ凄くて、そういうところでチームに貢献してるところ。やっぱ自分はそういうところしかできないから」。合宿中のトレーニングや、練習試合で自分に欠けているものを学ぶとともに、特長を全力で発揮すること。そして、さらなる成長とチャンスを掴むきっかけにする。


(取材・文 吉田太郎)