オセアニア地図『読むだけで世界地図が頭に入る本』より

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ニュースで見聞きした国、W杯やオリンピックの出場国、ガイドブックで目にとまった国――名前だけは知っていても「どんな国なのか?」とイメージすることは意外と難しい。そういった中で「世界の国々をざっと理解できる」「聞いたことない国でもイメージできる」と支持されている本がある。『読むだけで世界地図が頭に入る本』(井田仁康・編著)だ。
本書は世界地図を約30の地域に分け、地図を眺めながら世界212の国と地域を俯瞰する。各地域の特徴や国どうしの関係をコンパクトに学べて、大人なら知っておきたい世界の重要問題をスッキリ理解することができる画期的な1冊だ。ここでは、本書から一部を抜粋して世界の国を紹介する。

パラオ共和国はどんな国?

 パラオ共和国は太平洋西部に位置する島国で、ミクロネシアに属します。

 ミクロネシア地域の統一国家からの離脱を1978年に決め、1981年に自治政府が発足しました。

 独立は1994年ですがアメリカとの自由連合盟約を結んでおり、国防・安全保障権をアメリカに委ね、アメリカからの経済援助を受けています。

 数多くのパラオ国民がアメリカ軍人として採用されています。

 1981年に発布された憲法には核の持ち込みを全面的に禁止した非核条項があり、アメリカとの自由連合盟約を結ぶにあたっては障害となっていました。

 200以上の島から成るパラオ諸島ですが、常時有人島なのは10もありません。

 美しい海や島の景色を観光資源とした観光業が主産業で、日本、韓国、台湾からの観光客が多いですが、新型コロナウイルスなどの影響で観光客は激減しています。

 パラオ人が約7割、アジア系住民が2割程度を占め、パラオ人の約半数は公務員をしています。

 パラオは第一次世界大戦後から日本の委任統治領となり、日本の文化が定着していました。

 太平洋戦争ではペリリュー島が日本軍と連合軍との激戦地となり、上皇、上皇后両陛下も慰霊に訪れています。

 パラオでは当時の戦闘機が海底に置き去りにされ、ダイビングスポットとなっていますが、日本の若いダイバーがこれを見ることにより、戦争があったことを実感するといいます。

パラオ共和国

面積:459㎢

首都:マルキョク
人口:2.2万人

通貨:米ドル
言語:パラオ語(公用語)、英語(公用語)、フィリピノ語
宗教:カトリック46.9%、プロテスタント30.9%

(注)CIAのThe World Factbook(2024年6月時点)、『2022 データブックオブ・ザ・ワールド』(二宮書店)を参照

(本稿は、『読むだけで世界地図が頭に入る本』から抜粋・編集したものです。)

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