インターネット上にはペイウォールを設置して無課金ユーザーの記事閲覧を制限するウェブサイトが複数存在しますが、Cookieの削除などを行うことでペイウォールを回避できる場合があります。ブラウザ拡張機能の「Bypass Paywalls Clean」はこの「サイトのCookie削除」を自動化するものでしたが、2024年4月にデジタルミレニアム著作権法に基づく削除通知を受け、GitLabから削除されました。

DMCA Notice Targeting 'Bypass Paywalls Clean' Isn't The Thing to Get Angry About * TorrentFreak

https://torrentfreak.com/dmca-targetting-bypass-paywalls-clean-isnt-what-people-should-be-angry-about-240414/



Bypass Paywalls Cleenの開発者のMagnolia1234氏は2024年4月13日に「Bypass Paywalls CleenがGitLubでブロックされました」と報告。また、Magnolia1234氏はDMCAに基づくリポジトリ削除通知を受け取っていたそうです。





さらに、Magnolia1234氏のGitLabアカウントもブロックされています。



Magnolia1234氏は一連の騒動の要因を明らかにしていませんが、海外メディアのTorrentFreakは「Bypass Paywalls CleanのコードはMagnolia1234氏が独自に作成したにもかかわらず、一部のユーザーが著作権侵害を不当に主張してDMCA通知を悪用したためではないか」と推測しています。

なお、Magnolia1234氏にはGitLabに対してDMCAに基づく異議申し立てを行う権利があります。申し立てが認められた場合、GitLabは2週間以内にリポジトリを復旧させる必要があります。

Bypass Paywalls Cleanをめぐっては2024年2月にFirefoxの公式アドオン配布サイトから削除されており、Bypass Paywalls Cleanに対する風当たりが強くなっています。

ペイウォール回避アドオン「Bypass Paywalls Clean」がFirefoxの公式アドオン配布サイトから削除される - GIGAZINE



なお、2024年4月15日にMagnolia1234氏はGitHubでBypass Paywalls Cleanのフィルターを公開しています。このフィルターをuBlock OriginやAdGuardなどの広告ブロッカーに適用することで、ペイウォールの回避が可能になります。ただし、フィルターはBypass Paywalls Cleanの全機能をサポートしているわけではないとのことです。