『ONE PIECE』」に登場する麦わらの一味のメンバーたち ※画像はイメージです(AmeriCantaro/stock.adobe.com)

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何十年も変わらず放送が続いているようなご長寿アニメでは、さまざまな事情から主要キャラの声優が変更されることがあります。近年でいえば、『ちびまる子ちゃん』の主人公・まる子(さくらももこ)役の声優・TARAKOさんが亡くなってしまったことで、まる子役の声優が菊池こころさんに変更されました。

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一方、1999年に放送開始されており、『ちびまる子ちゃん』と同じくご長寿アニメのひとつとして数えられているTVアニメ『ONE PIECE』では、主人公モンキー・D・ルフィをはじめとする「麦わらの一味」のボイスキャストは、同じ声優が演じ続けています。しかし、長い放送の歴史のなかで常に変わらず放送できていたわけではなく、一時的に声優が交代となった時期もありました。

ナミを演じている岡村明美さん

麦わらの一味の航海士・ナミを演じている岡村明美さんは、スタジオジブリ作品『紅の豚』やアニメ『ラブ★コン』などに出演歴があり、明るく元気な声質が特徴的です。そんな岡村さんは、2001年に放送されたアニメ第70話から78話までのあいだ、出産のためにナミのボイスキャストをお休みしていました。

この期間に放送されたエピソードは、ビビをアラバスタ王国に送り届けるため、ウィスキーピークを出航した麦わらの一味が、「リトルガーデン」という島で巨人族の戦士であるドリーとブロギーに出会うというものです。

ナミの代役を務めたのは、『名探偵コナン』の毛利蘭役などで有名な山崎和佳奈さんでした。山崎さんは『ONE PIECE』にも出演歴があり、ナミの義姉ノジコ役を担当しています。SNS上ではこの事実に「ナミの代役をノジコ役の声優さんが担当するなんて、エモいなぁ」という声があがっていました。

トニートニー・チョッパーを演じた大谷育江さん

さらに、麦わらの一味の船医であるトニートニー・チョッパーを演じた大谷育江さんにも一時休業していた時期があったのです。それは2006年に放送されたアニメ第254話〜263話のあいだで、ウォーターセブン編の途中のエピソードに該当します。理由は「体調不良」であり、詳しい病名などは公表されていません。

当時チョッパーの代役を務めたのは、『ONE PIECE』で海軍大将・黄猿の部下である戦桃丸役も演じている伊倉一恵さんです。伊倉さんはおなじく2006年に公開された劇場版『ONE PIECE THE MOVIE カラクリ城のメカ巨兵』でも、チョッパーの代役を務めました。

ニコ・ロビンの声を担当している山口由里子さん

また、麦わらの一味の考古学者ニコ・ロビンの声を担当している山口由里子さんも、出産のために一時ロビン役を休業していました。山口さんが休業していたのは、2007年に放送されたアニメ第299話から319話で、ロビンにとって重要なシーンが多くあるエニエス・ロビー編の終盤にあたります。ロビンの代役は、アニメ『ポケットモンスター』シゲル役やアニメ『忍たま乱太郎』山本シナ役で知られる小林優子さんが担当しました。

ロビンの声優交代に対して、SNS上では「ロビンにとって大切なシーンが代役だったのは残念だった」という意見があったものの「小林さんの少し低めでエレガントな声がロビンに合ってる」など、小林さんの演技を評価する声もあがっています。

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アニメ放送開始から25年以上が経つ『ONE PIECE』では、このように声優が一時交代することがあったのです。特に女性には妊娠・出産というライフイベントがあり、男性陣よりは休業することが多いのかもしれません。たとえ声優が一時交代しても愛され続けるのは『ONE PIECE』の魅力のひとつといえるでしょう。

(海川 まこと/漫画収集家)