令和ロマン(右が松井ケムリ)

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 日本一の若手漫才師を決める「M―1グランプリ」。昨年のクリスマスイブに放送されたこの国民的イベントで、王者に輝いたのが令和ロマンである。目下、ネタのみならず、ツッコミ役の父のスゴさも注目されているのだが――。

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【写真を見る】松井ケムリの父親で大和証券副社長の松井敏浩氏

「観客を巻き込むのが一番うまかったですね」

 M−1を振り返り、太鼓判を押すのはお笑い評論家のラリー遠田氏だ。

「トップバッターという不利な順番でありながら、ネタの冒頭のツカミが丁寧で、笑いを取りながら自分たちのキャラクターを伝えることに成功していました」

数々の“ボンボン”エピソード

 ボケの高比良くるま(29)とツッコミの松井ケムリ(30)はともに慶應大学のお笑いサークル出身で、吉本興業所属のデビュー7年目。高学歴もさることながら、もうひとつ松井には異色の持ちネタがある。

令和ロマン(右が松井ケムリ)

「父が大和証券の松井敏浩副社長(61)なのです。M−1終了後のアフタートークでは、相方に賞金を全部あげると明かして話題となりましたが、そのときは“お父さんが大和証券の副社長なんで”と説明していた。過去にもYouTubeで、父の役員報酬が1億8100万円だったと話していました」(スポーツ紙記者)

 実家マンションにはコンシェルジュがいる、学生時代は東京タワーの見えるマンションに住んでいた等、“ボンボン”エピソードに事欠かない。

「裕福な家庭で育っているというのは、わかりやすく注目されやすい要素ではあります」(遠田氏)

 というから、芸人としてかけがえのない“武器”を授かっているわけだ。

 そんな息子を支える父・敏浩氏はいかなる人物なのか。経済誌記者によれば、

「神戸大学を卒業して大和証券への入社以来、花形の事業法人部で活躍し“事法のエース”と呼ばれてきました。2005年に勃発したライブドアによるニッポン放送株の買い占め騒動の際、ニッポン放送の主幹事は大和証券で、その担当者が松井副社長。ニッポン放送の防衛スキームを考え、敵対的買収を回避した功労者だったのです」

4期下の新社長

 モーレツな仕事人間で、

「終電が無くなるまで働き、朝の7時にはもう会社にいる、という仕事ぶり。07年には過労で倒れ、2カ月の入院と4カ月の療養生活を余儀なくされたほどです。その後、社の“最高健康責任者”に着任して社員の健康管理に取り組み、自らもマラソンを始めました。今ではマラソン専門誌にも登場するほどの本格派です」(同)

 18年に副社長のポストについてからは、次期社長の呼び声も高かったのだが、

「12月22日、新社長に荻野明彦副社長(57)が就任すると発表されたのです。松井副社長よりも4期下の新社長で、若返りを見据えたのでしょう。新社長が就任する4月までに、松井副社長は子会社か関連団体の役員に天下るかもしれません」(大和証券関係者)

「父とはなんも話してないです」

 チャンピオンになってからも、ライブに明け暮れる令和ロマン。都内でライブを終えたケムリに、父の人事について尋ねてみると、

「あ、僕、なんもそういうのわかんないっす。(父とは)なんも話してないです。“おめでとう”のメッセージだけは来ました。まだ一回も会ってないですね。ごめんなさい、もう行くんで」

 それだけ述べ、親譲りの貫禄をたたえてタクシーで去って行った。

「週刊新潮」2024年1月18日号 掲載