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マクドナルドの一部商品が1月24日より値上げすることを受け、賛否両論さまざまな意見が飛び交っています。「ビックマック480円」ははたして「高すぎる」のでしょうか。国税庁『民間給与実態統計調査(令和4年)』の結果とともに、「上昇する物価」に対して「上がらない日本人の賃金」の実態を見ていきます。

マクドナルド」1月24日より商品値上げ

日本マクドナルドは、2024年1月24日よりビッグマック、てりやきマックバーガー、チキンマックナゲットなど全体の約3分の1のメニューについて10〜30円の値上げをおこなうと発表しました。

1月24日以降の店頭価格は[画像]の通り。

[画像]価格改定対象商品例(店頭価格) 日本マクドナルドHPより

この発表を受け、「もう『気軽に行けた』昔のマクドナルドではなくなってしまったんだな…」と落胆する声もちらほら。では、昔と比べどれほど料金が変動したのか? ビックマックの値段を5年おきに見てみると、以下の通りです。

【ビッグマック価格推移】

2000年 294円

2005年 250円

2010年 320円

2015年 370円

2020年 390円

2023年 450円(現在)

2024年 480円(1月24日〜)

値上げ後の価格は、2005年と比べるとほぼ2倍になります。

とはいえ、日本国内で値上がりしているのはマクドナルドの商品だけではありません。物価上昇にともなう致し方ない値上げではありますが、「給料の上がらない庶民には厳しい」という意見が多いようです。

実際、世界各国のマクドナルドと比較すると、日本のビックマックの価格は必ずしも高いわけではないことがわかります。

イギリスの経済紙エコノミスト(The Economist)によると、2023年7月時点でビックマックの価格が最も高値であったのはスイス・7.73ドル(1ドル145円とした場合、約1,120円)。ユーロ圏では5.82ドル(約843円)、アメリカでは5.58ドル(約809円)となっています。

54ヵ国中、日本は当時3.17ドルで44位。日本より安かったのはベトナム、香港、マレーシア、ウクライナ、フィリピン、南アフリカ、エジプト、インド、インドネシア、台湾という結果でした。

日本とは違いマクドナルドが『ファストフード店』という位置付けにない国もありますが、世界の価格を見てみると「ハンバーガーの値上げが悪」というよりは「賃金の上がらない現状が悪」と言えるでしょう。

では、日本人の賃金はいったいどのような実態にあるのでしょうか。

働けど働けど「給料が上がらない…」

国税庁『民間給与実態統計調査(令和4年)』によると、令和3年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は458万円(対前年比2.7%増、11万9,000円の増加)。平成26年からの平均給与及び対前年伸び率の推移は表のとおりです。

平均給与及び対前年伸び率の推移 国税庁

完全な右肩上がりではない事実が見てとれます。さらに税額も上がっているので、やはり自由に使えるお金が増えているわけではありません。

また、458万円という数値もあくまで平均値です。1年を通じて勤務した給与所得者5,270万人について、給与階級別分布をみると、最多となったのは「300万円超400万円以下」の方々(840万人/構成比16.5%)。次いで「400万円超500万円以下」(779万人/同15.3%)となっています。収入格差は深刻です。

とはいえ政府が過度な賃上げを企業に要求すれば、倒産する企業が続出する可能性もあります。そんな理由もあって最低賃金の大幅な上昇も期待できず、かつ自ら賃上げを要求・交渉する文化もほとんどない日本。会社員が「今よりも給料を上げたい」と思うなら、転職や副業を考えるのが現実的です。

そのほか、資産形成の手段として投資にも注目が集まっています。しかし「いきなり大儲けする可能性がある投資」(FXやデイトレ等)にはもちろんそれなりのリスクがありますし、「長い時間をかけて行う投資」(つみたてNISAや不動産投資等)は、大きな期待をしすぎると、「全然増えないんだけど!?」とがっかりする事態にもなりかねません。

「適切なお金の知識」を蓄えることが、第一に求められています。