50代、60代と年齢を重ねるにつれ「ものを減らしすっきりと身軽に暮らしたい」と考える人が増えています。YouTubeでシンプルなインテリアや暮らしのコツを配信するライフさん(63歳)もそのひとり。ここでは、ライフさん流の「夫婦2人暮らし」にちょうどいいものの持ち方や部屋づくりのルールを教えてもらいました。

「すっきり快適」な空間は夫婦でDIY

夫婦で築26年の一戸建てに暮らすライフさん。2人の子どもが独立して以降は、DIYが趣味の夫と、部屋の改造やアレンジを少しずつ進め、夢のすっきり暮らしを目指す毎日です。

【写真】家具や調理道具の修繕はDIYが得意な夫が担当

「くすんだ室内の壁を塗り替えたり、傷んだ床材をはり替えたりしたのも夫。もともと器用でしたが、定年退職後にDIYする機会が増え、腕が上がってますね。とくに洗面所のつくりつけの棚を外したときは大変そうでしたが、スペースが丸ごとあき、見た目が相当すっきりして、私も大満足! 当たり前と思っていたものがなくなっても困らないことに気づいて、改造計画はまだまだ進行中です」(ライフさん、以下同)

さらに毎日の服をワンピースに絞り、“制服化”にも成功。

「洋服の数がぐんと減り、クローゼットの見とおしもよくなりました。捨てられずに困っていた服も、気持ちよく手放せるようになったんです」

なおワンピースは着るだけでさまになるので、毎朝の時短になるのも助かっているとか。

「インテリアも服も、いろいろ組み合わせるよりも、お気に入りを1個厳選するのが好き。余白のある空間に、好きなものをひとつ飾るような、雰囲気のある部屋をこれからも目指します」

 

【ライフさんの「持つ」/「手放す」ヒストリー】

<20代:結婚、出産。もの少なめで暮らす>
24歳で結婚。20代後半で長男・長女を出産。子ども用品は増えつつも荷物は少なめ

<30代:37歳で今の家に引っ越し、すっきり暮らしを目指す>
20代に住んでいたマンションから、2階建ての一軒家に引っ越し。まだ荷物は少なめ

<40代:子どもと猫でものが増えてカオスに!>
地域猫を飼い最多で5匹に。子どもが思春期になり、彼らの荷物と猫用品が爆発的に増加!

<50代:子どもが独立。ものを減らし始める>
子どもたちが就職や結婚で家を出る。ものを少しずつ減らし、すっきりした部屋を目指し始める

<60代:コロナ流行中、DIYや家の改造にハマる>
おうち時間を利用し、家のDIYを夫が開始。ものが少ないだけでなくきれいな部屋へ

60代夫婦ふたり暮らし:理想の部屋づくりのための改造ルール3つ

1.大胆になくしてみる

つくりつけの棚など定番の家具も、今使用していないなら処分を検討。「役目をまっとうさせたなら、手放すことへの罪悪感もありません」

2.服は制服化

「毎日ワンピースを着るようにしたら、上下の組み合わせを考える面倒さから解放されました」。服の数が減り、管理もしやすく

3.部屋をすっきりを最優先

整然と片づいた空間は居心地がいいもの。「掃除もラクです。置き方を工夫すれば、実際の部屋より広く見せることもできますよ」

●いいものは修理して長く使います

いらないものは思いきって処分しつつも、気に入ったものは修理を重ねて長く愛用。

「嫁入り道具の食器棚は、夫が引き出しの滑りをよくし、傷んだ部分にやすりをかけ、全体を塗り直してくれました。同じく嫁入り道具の鍋は壊れた持ち手を交換し、40年近く使い続けています」

家具の塗り直しや調理道具の修繕も、DIYが得意な夫が担当。「自分たちで行えば費用も安くすみます」

 

『これからの暮らし by ESSE vol.06』では、今回紹介した以外にも、60代以上の暮らし上手さんの「ものの持ち方 手放し方」、後悔しない「終の棲家(すみか)」の選び方、若々しい肌&体をつくる「整え」美容、村上祥子さんの 冷凍パックごはんなど、暮らしに役立つ情報が満載です。