主婦なら料理はちゃんとつくるべき…などと、家事はちゃんとしなければいけないと思ってしまうことはありませんか? 今回は整理収納アドバイザーで、50〜60代の女性の暮らしについて発信する原田さよさんに「常識をアップデートした暮らし術」を教えてもらいました。

「こうあるべき」「あって当たり前」を卒業したら日々が快適に!

日々の暮らしを見つめ直す機会は、心がけていないと、案外訪れないもの。50歳からものを減らし始めた原田さんですが、ものの次に見直したは、それまでの“常識”についてでした。

【写真】一度減らしたものの、復活した「マット」も

●「おかずは全部手づくり」をやめたら時間も気持ちも軽くなった!

「私は主婦なのに、料理を省略するなんて…」。家事の軽減を考えるとき、そんなふうに自分を責めてしまう。原田さんもそうでした。

「1日3食、それぞれが一汁三菜。ずっと自分に課してきたルールをやめました。お総菜やレトルト食品は高くつくので、1日に1品程度。それだけでもかなりラクになります」

<ひじきの煮物は二転三転でお役立ち!>

原田さんが愛用しているレトルトのお惣菜。少量パックになっているので、原田さん夫婦と義母のシニア世代3人暮らしにちょうどいい量なのも魅力です。

<ひじき煮の簡単アレンジ1:白和え>

市販品の味つけは、高齢の義母さんには濃すぎます。そこで軽く水をきった絹ごし豆腐をつぶして、パックのひじきの煮ものを合わせて白和えに! 味も薄まり、タンパク質もとれる副菜になります。

 

すべて材料からそろえてつくっていたら、時間も労力もかかるひじきの白和え。火すら使わず、調理時間わずか5分で、おかずが1品できあがりました。

 

<ひじき煮の簡単アレンジ2:白和えの残りで具だくさん卵焼き>

「お豆腐でかさましした白和えが残ったら、翌日は卵焼きにします」。普段使わない納豆のタレをとっておいて、溶き卵と白和えの残りと合わせ、フライパンで焼くだけ!

 

砂糖も醤油も使わない卵焼きが完成! 絹ごし豆腐のおかげで食感もふんわり。もちろん栄養も豊富です。

<ラクする料理のポイント>

日々の料理は写真に撮ってスマホに保存。「偏らないように、ワンパターンにならないように。こうしておけば、献立を考えるのも楽です」

●冷蔵庫の中の棚板を捨てたら出し入れしやすく経済的に

「観音扉のドアポケットの棚板を左右ひとつずつ外しました。料理酒などひんぱんに使う背の高い調味料がボトルごと入れば、割高な少量サイズを買わなくてすみます。卵用の穴の開いたパーツも面倒なのでやめて、卵パックをそのまま入れています」。
外したパーツは3年経っても困らなかったので処分!

●足元にあったマット、なくして快適?

キッチンの足元にいつも敷いていたマットをやめました。「掃除機はかけにくいし、足にひっかかってつまづくことも。そこでまずはキッチンマットから、次に玄関と、家じゅうのマット類をやめたんです。洗濯ものも減って一石二鳥!」。
しかし、一度減らしたものの復活したマットも…?

「2階のトイレマットは復活させました。リモートワークが増えて夫がトイレを使う機会が増えたら、床掃除をするよりマットをこまめに洗った方が衛生的でラクだったんです」。
必要なものまで減らさないこと。それも見直しの大切なポイントです。

 

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