タンクレス&あるトイレ、両方ある家に2年住んで感じた正解と大事なこと
デザインやコストが気になるトイレ選びは、悩ましい問題です。3年前にハウスメーカーで注文住宅を建てた日刊住まいライターは、1階はタンクレス、2階はタンク式を選択。結果、タンクレスには掃除のしやすさという見た目だけでないメリットを実感することに。ただ、もっと大事なことがあると感じています。それはなにか?
12万円高いが1階はタンクレストイレに
3年前にハウスメーカーで、2階建ての家を建てた筆者。妻と子ども2人(2歳、0歳)の4人で暮らしています。
わが家のトイレには、トイレットペーパーをたっぷりストックできる仕掛けも
家づくりを検討しているときは、まだ子どもは生まれていませんでした。しかし子ども2人を予定していたので、1階と2階にそれぞれトイレをつくることにしました。家族が増え、トイレがたりなくて困らないようにと思ったからです。
当初はタンクレストイレの価格が高いことから、1階も2階もタンク式トイレにしようと考えていました。しかし、そこで待ったをかけたのがハウスメーカーの担当営業。
「来客も使う1階のトイレは、見た目がすっきりしたタンクレストイレが、絶対におすすめです!」
タンクレストイレの方が12万円も高かったのですが、ベテランの営業が言うからには自信があるのだろうと、タンクレストイレを選びました。
3年間使ってみて、筆者もこの選択は正解だったと感じています。その理由をレポートします。
すっきりした見た目はタンクレスの魅力!
1階のトイレの壁は、アクセントクロスを使い少し凝りました。もし正面の壁にタンクがあったら、こんなにアクセントクロスが映えなかったと思います。
そのお陰か、親せきや友人が初めて1階のトイレに入ったとき、トイレの内観をほめてくれました。
一方で、タンクがないので、手洗いできる場所はありません。来客も使うことのある1階のトイレ。トイレから出る前に手を洗えるようにする配慮は必要かと思い、手洗い場を設けました。
筆者が設けたのは幅36×奥行き12cmの薄型の手洗い場です。1階トイレの広さは1畳あるので、手洗い場を設けても、ジャマには感じません。
手洗いボウルの下が収納になっているタイプを選びました。ですから、清掃用具などをここに収めることができます。
タンク式トイレは掃除に難あり
2階はタンク式トイレを採用しました。
タンクに手洗いもついているので別途手洗い場をつくる必要はありません。ですから使っていて大きな不満はありません。ただ、便座とタンクが別になっているので、掃除をする場所がタンクレスよりも少し多いです。
便器とタンクの間は、とくに手が届きにくくて掃除しにくい場所。ホコリもたまりやすいので毎回掃除をするのが手間です。
わが家の場合、トイレは2週間に1度掃除しています。比較的頻度は高いので、掃除の手間もバカになりません。
トイレの満足度は収納が十分かどうかもポイントに
ここまでタンクの有無に着目してタンクレス/タンク式トイレのメリットとデメリットをお話しました。
筆者は、費用が高いものの、見た目がすっきりしている点や、掃除の手間が少ないという点で、タンクレストイレに魅力を感じています。ただ、新居に3年暮らして大事だと思うのは、タンクのあるなしよりも、十分な収納があるかということです。
トイレの中に置いておきたいのは、トイレットペーパーと掃除用具、女性であれば生理用品などです。とくにトイレットペーパーは、家族が多くなると消費も多くなります。トイレ内にまとまった数を収納できた方が安心ですよね。
1階トイレは、手洗い場の向かいの壁につくった収納スペースに、常に4個の予備がある状態にしています。
じつは1階トイレのすぐ隣に大きめの収納があり、トイレットペーパーをまとめて置いています。ですから、1階トイレの場合、隣の収納からトイレットペーパーを補充する形でも不便はありません。
一方、2階トイレは、1階収納から距離があるので、いちいちトイレットペーパーを補充するのが手間。そんな理由から、まとまった数のトイレットペーパーを置いています。
2階トイレの背面収納の棚部分(写真)は、幅66×高さ25×奥行き22cmと、トイレットペーパーを置くには十分な大きさ。その上につり戸棚があるので収納に困りません。ちなみにこのつり戸棚には、残りのトイレットペーパーと生理用品を収納しています。
また、身体に触れるトイレットペーパーや生理用品と、掃除用具は分けて収納したいという方も多いと思います。筆者も別にしまいたい派。ですから、掃除道具用に便器の前にも小さな収納をつくりました。
タンクレスかタンク式かを決める前に、まず十分な収納(量や数も検討)を、確保することから考えることが大事かもしれません。