一般1650円・深夜2088円！ なぜニセコ近くで「すき家」の時給は高いのか

北海道ニセコ町周辺の牛丼チェーン「すき家」が掲載するアルバイト・パート募集ポスターがSNSで話題になっている。一般1650円・深夜2088円という高めの時給を設定しているためで、「これはエグい」などと衝撃を受ける声が相次いでいる。

すき家の広報担当者はJ-CASTニュースの取材に対して、この背景を明かした。ニセコ周辺ではホテル業を中心に求人数が増えているとし、時給も高めに設定されている。同店の時給はこうした状況を踏まえて設定したと説明している。

「すき家に転職しようかな」「これはエグい」

発端は、X（旧ツイッター）ユーザーによる2023年12月10日の投稿だ。ニセコ町周辺の倶知安町に新しくオープンする「すき家5号倶知安店」のアルバイト・パート募集ポスターを写真付きで紹介した。

一般1650円・深夜2088円・高校生1550円で募集する。高めな時給設定に対し、SNSでは「すき家に転職しようかな」「この時給はすごい」「これはエグい」などと驚く声が相次いだ。この時給は24年1月末までで、2月以降は一般1500円・深夜1900円・高校生1400円になる。

ニセコ周辺では「ホテル業を中心として求人数が増え、時給も高めに設定」

広報担当は、高時給を設定する理由を「店舗周辺の環境や賃金など、その地域の実情に照らし決めています」と取材に説明。収益面についても「よりたくさんのお客様にご来店いただけるよう、地域の皆様に愛されるお店づくりをおこなってまいります」とした。

「店舗周辺の環境」とは、リゾート地のニセコの環境を指す。倶知安駅には開業予定の北海道新幹線が乗り入れを予定している上、高速道路の延伸、インバウンド（訪日外国人客）を主としたウインタースポーツ需要の高まりなどで、倶知安・ニセコエリアは経済活性化が見込まれるという。

この点を念頭に「ホテル業を中心として求人数が増え、時給も高めに設定されています」とも説明。「すき家」店舗の時給にも地域の環境が反映されているとした。