Microsoftが現地時間2023年10月31日にリリースしたWindows 11のバージョン「23H2」にアップデートした一部のユーザーから、PCのパフォーマンスが大幅に低下したとの報告が相次いでいます。

Windows 11 23H2 update is affecting gaming performance, but Microsoft says there's a workaround | TechSpot

https://www.techspot.com/news/101048-windows-11-23h2-update-affecting-gaming-performance-but.html



Windows 11 23H2 upgrade causing performance loss and trusty Microsoft Defender may be why - Neowin

https://www.neowin.net/news/windows-11-23h2-upgrade-causing-performance-loss-and-trusty-microsoft-defender-may-be-why/

Windows 11のバージョンを22H2から23H2にアップデートしたというBNSoul氏が、オンライン掲示板のRedditで「22H2からWindows 11 23H2に更新した後から、CPUのパフォーマンスが大幅に低下しています」と報告しています。BNSoul氏によると、それぞれのバージョンでCPUベンチマークテストを行った結果、23H2は22H2と比較して、シングルスレッド・マルチスレッドともに約5〜8%の性能低下が認められたとのこと。

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また、同様に23H2にアップデートしたというアナント・アチャリヤ氏は、Forza Horizon 5やコール オブ デューティ モダン・ウォーフェアIIをプレイした際の問題を報告しています。

アチャリヤ氏によると、Forza Horizon 5をプレイした際には、90%以上の高い数値を保っていたGPU使用率が突然20〜23%に低下し、70〜80台を推移していたFPSが10〜23に下落したとのこと。また、帯域幅関連のエラーも出たため、アチャリヤ氏はゲームデータをHDDからSSDに移しましたが、それでも問題は解消されなかったそうです。

さらに、コール オブ デューティ モダン・ウォーフェアIIでは、ドライバーを最新版に更新し、Windows 11をクリーンインストールしても、GPUエラーでクラッシュする問題が発生したとのこと。アチャリヤ氏は「23H2アップデート直後からこの問題は発生しているため、OSが原因と考えられます」と述べています。



BNSoul氏は「23H2で発生するパフォーマンス問題を解決するには、以前のバージョンである22H2にロールバックする必要がある」と主張していましたが、ユーザーからの報告を受けたMicrosoftが対応策について提案しています。

Microsoftの示した解決手順は以下の通り。

1:PowerShellコマンドを使用してMicrosoft Defenderをリセット

2:PCを再起動してBIOS画面を開き、CPUの仮想化を有効に

3:Windows セキュリティからコア分離設定でメモリの整合性を有効化

4:PCを再起動すると、ハイパーバイザーが実行され、仮想化セキュリティが有効になる



Microsoftが提示した解決策を実行したというユーザーは「GPUベンチマークは以前の状態から3〜5%高速になり、CPUベンチマークはほとんど22H2と同等のレベルに戻りました」と報告しています。