『青春18×2 君へと続く道』で主演を務めるグレッグ・ハンと清原果耶
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 映画『余命10年』『新聞記者』などを手掛けた、藤井道人が監督・脚本を務める日台合作映画『青春18×2 君へと続く道』が、2024年5月に劇場公開されることが決定した。清原果耶とグレッグ・ハンがダブル主演を務める。

 原作は、台湾で話題を呼んだ紀行エッセイ「青春 18×2 日本慢車流浪記」。この物語にインスパイアされた台湾出身のスター、チャン・チェンが映画化を企画し、監督に藤井道人を切望したことで、藤井監督初の国際プロジェクトが始動した。

 物語の始まりは18年前の台湾。高校生のジミーは、バイト先で、日本から来た4つ年上のバックパッカー・アミと出会う。2人はひと夏を同じ店で働きながら距離を縮めるが、突然、アミが日本に帰ることに。気持ちの整理がつかないジミーに、アミは“ひとつの約束”を提案する。そして時が経ち、久々に実家を訪れたジミーは、18年前に日本から届いたアミのハガキを見つけ、過去と向き合い、今を見つめるため、日本への一人旅を決意。アミとの思い出の曲を聞きながら列車に乗り、彼女の故郷を目指す。

 アミ役を務めるのは、数々の話題作で活躍し、『宇宙でいちばんあかるい屋根』で藤井監督とタッグを組んだ清原果耶。ジミー役には、日本でも今年公開された『僕と幽霊が家族になった件』(2022)が、台湾における歴代興行収入歴代7位となるヒットを記録し、スタジオジブリ『君たちはどう生きるか』でアオサギ役の吹き替え声優を務める人気俳優のグレッグ・ハンが抜擢された。

 さらには、米津玄師「Lemon」の MV などの撮影も手掛け、『余命10年』をはじめ藤井監督と数々の作品でタッグを組んできた今村圭佑が本作の撮影を担当。日本と台湾の四季折々の風景と移りゆく時代が映し出され、岩井俊二監督の恋愛映画『Love Letter』のオマージュが雪景色の中で撮影されるなど、心の原風景に立ち戻るようなエモーショナルでノスタルジックな世界が描かれる。

 グレッグ・ハン、清原果耶、藤井道人監督、チャン・チェンのコメント全文は以下の通り。(編集部・入倉功一)

映画『青春18×2 君へと続く道』は2024年5月、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開

グレッグ・ハン

オファーを頂いた時は、初めての国際プロジェクト作品への参加だったので、とても興奮しました。同時に緊張もありました。「青春」のほろ苦さや甘酸っぱさを感じられる脚本でしたが、日本語の台詞もあったので、少し心配でした。
ですが、通訳の先生も熱心に教えてくださり、僕も出来る限り覚えられるよう努力しました。藤井監督の演出はとても正確で、監督の想像の中に俳優を入り込ませる能力も素晴らしく、ご一緒できて嬉しかったです。言葉は違いますが、すぐに息がぴったりと合ったように思いました。
今回、日本と台湾の異なる文化を体験することができました。撮影に関わることから食文化などの些細なことまで、どれも興味深く、学ぶことの多い撮影でした。多くの初めてを経験でき、楽しかったです!
みなさま、ぜひ劇場で「青春」を堪能してください!

清原果耶

お話を聞いた時、どうしても参加したいと思えた素敵な企画でした。以前にも、ご一緒させていただいたことのある藤井道人監督と前田浩子さんがいるのならば、国際プロジェクトという新たな挑戦の場でも踏ん張ることが出来るはずだ、と撮影が始まる前から本当にワクワクしていました。
今回演じさせていただいたアミちゃんは強く、儚く、とても魅力的な女の子です。許光漢(グレッグ・ハン)さんをはじめとする素敵なキャスト・スタッフの皆さまと、台湾、そして日本の地で紡いだ繊細な日々たちが皆さまの心を温められますよう願っています。

監督・脚本:藤井道人

僕のルーツの一つである台湾との共同プロジェクトは、本当に幸せな時間でした。
プロデューサーのチャン・チェン、主演のグレッグ・ハンをはじめ、たくさんの大切な仲間たちが台湾で出来ました。
言語や文化を超えて、互いの敬意を忘れずに『映画』に向き合い続けた日々は、僕にとっての宝物です。
これは、18年前に置いてきた青春に、36歳になった主人公がサヨナラを告げる物語です。日本だけでなく、アジア、世界の人たちの心にしっかりと残る映画を目指しました。まさに、僕にとっての監督人生第二章のはじまりであると自負出来る作品になっています。
清原果耶さんをはじめとする素晴らしい日本キャストと台湾キャストのコラボレーションを是非楽しみにしていてください。

エグゼクティブ・プロデューサー:チャン・チェン

『青春 18×2 君へと続く道』は、親しい友人でありプロデューサーのロジャーさんが紀行エッセイを見たことから始まり、4年の時間をかけ脚本開発をしました。その後藤井監督が参加してくださり大きな力となりました。
この映画の誕生は、天の時、地の利、人の和の様々なご縁が結びついた結果です。
長い間藤井監督の作品に注目しており、監督の映画の独特な魅力を高く評価していたため、撮影中は監督を深く信頼し、創作者としての監督の考えを尊重し支持をしました。グレッグ・ハンさんと清原果耶さんは非常に優秀な俳優です。二人の間で起こる化学反応を楽しみにしています。
今回初めてエグゼクティブ・プロデューサーを務めました。国際共同製作はある種の試練、学びの機会であり、そして異なる仕事や文化的背景を持つ映画人たちの交流が増え、作品に異なる魅力を与えてくれます。
青春の真っただ中にいる、又は嘗て青春を過ごした皆様に、この笑いあり涙ありのラブストーリーを是非ご覧いただきたいと心からお勧め致します。