知能化ロボットコントローラのMujin 9年ぶりのシリーズCラウンドで総額123億円を調達、累計資金調達額は205億円に

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知能ロボットを中核に産業オートメーション事業を手掛ける株式会社Mujinは総額123億円の調達を実施した。9年ぶりとなるシリーズCラウンドで、SBIインベストメント株式会社をリード投資家として、Pegasus Tech Ventures、アクセンチュア、Dr. James Kuffner氏、7-Industries Holdings B.V.から第三者割当増資によるもの。これにより、同社の累計資金調達額は205億円となった。今回の資金調達により、Mujinは以下の項目を強化し、今後の高い事業成長を目指すとしている。

1.知能ロボットコントローラや3Dビジョンシステムの更なる高度化と多機能化への技術投資2.モバイルロボットやデバンニングロボット等の新製品の市場投入3.様々なロボット製品含む自動化トータルソリューションをワンストップで提供する会社体制の構築4.現在高成長中の欧米事業の拡大


●知能ロボットコントローラを開発
Mujinは、2011年の創業以来 「Industrial Robots for Everyone(すべての人に産業用ロボットを)」をスローガンに掲げ、産業用ロボットに知能を与える、知能ロボットコントローラ「Mujinコントローラ」を開発してきた。従来プログラムされた動きを繰り返すものであったロボットに、様々なセンサーとそれを統合するMujinコントローラを接続することで、自律的に環境変化に合わせた動作が可能な「知能ロボット」を構築し、これまで技術的に困難とされていた複雑な工程の自動化を実現してきた。
<知能ロボットの仕組み>:

現在は、Mujinコントローラを産業用ロボットだけでなく、独自開発した3Dビジョン・ロボットハンド・AGV(無人搬送車)やコンベヤ等と連携させ、工場や物流倉庫における大規模な自動化ソリューションをワンストップで提供している。また、2019年に中国、2021年には米国への進出を果たし、現在急速に事業を拡大している。特に米国では、高止まりする人件費も相まって、予測以上に業績が好調に推移しているという。同社は「今後新たにヨーロッパへも進出し、欧米での事業をさらに加速させていきます」とコメントしている。