進化した大阪の味を満喫。まもなく終了【OMO7大阪 by 星野リゾート】大好評のコースディナー

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日本中の注目を集めて2022年4月にオープンした【OMO7大阪(おも)by 星野リゾート】。コースディナーでは世界の最先端と言われるフレンチの調理技法ヌーヴェルキュイジーヌと“食い倒れの街”と呼ばれるなにわの伝統料理が融合。その画期的で創造性豊かなディナーは、いよいよ2023年4月6日(木)まで。クリエイティブな大阪の味を楽しむ最後のチャンスとなっています。

 

串カツが進化した「なにわ串キュイジーヌ」


2022年4月のオープンから1年に渡って楽しませてくれた2種類のコースディナー。2023年4月7日(金)からは「コース仕立てのビュッフェスタイル」へとパワーアップする予定ですが、「OMO7大阪」の瀧井杏香総料理長と「星のや東京」の浜田統之総料理長、そして「星のや竹富島」の中洲達郎総料理長の3人が創造した初代コース料理を味わえる、今が最後の機会です。

はじめに紹介するのは、ホテルからすぐにある観光名所「新世界」の串カツを斬新にアレンジしたコース料理「Naniwa KUSHI Cuisine(なにわ串キュイジーヌ)」。名物の串カツと、フレンチの魅せる料理技法“ヌーヴェルキュイジーヌ”をハイブリッドした斬新なコースです。そのうえテーブルに用意されたメニューには「鰯-レバー」「鶏-玉子」といった素材だけが表記。どのような料理か不明なので、サーブされたときの驚きも楽しみのひとつです。



▲OMOダイニング

お酒もそろうOMOダイニング。2つのコース料理に合わせた異なるペアリングも用意します。シャンパンではじまり、コースによっては途中日本酒を交え、時にはビンテージを用意するなど、楽しいラインアップになっていました。



▲「なにわ串キュイジーヌ」の乾杯酒として、甲殻類や魚介の味に合わせたロゼのシャンパーニュ、ジャン・ラルマンのレゼルヴ グランクリュをペアリング

はじめのひと皿は、“天下の台所”と称される大阪の食をそのままに、豊富な素材を繊細でカラフルに盛りつけた串揚げです。左から貝のムースをのせた蓮根、カニやエビなど風味豊かなアメリケーヌソースに浸るカニクリームコロッケ、タルタルソースをトッピングしたエビフライ、トマトやパブリカ、ナッツを使ったロメスコソースでいただくタコのコロッケ、カイダフ麺で包んであげたサーモンにはイクラをトッピングしています。



▲串カツをアレンジした「蓮根-蟹-海老-たこ-サーモン」は、ソースやムースなどフレンチの技法が素材の味を引き立てます

ふたつめの串物は、鰯(イワシ)のつくねに大阪らしい色鮮やかな紅ショウガをトッピング。さらに鶏レバーもまったり。それぞれの味を試した後に、両方を合わせて味の変化を楽しみました。



▲イワシのつくねと鶏のレバーを合わせた「鰯-レバー」

ホテルのガーデンエリアに蝶が舞い降りた様子をイメージした彩り鮮やかなシーザーサラダには、串にささった「アスパラガス-ベーコン」やチーズを落として、混ぜ合わせていただきます。みずみずしく歯ごたえのあるサラダに、チーズの風味や、揚げ物の香ばしさがプラス。サラダボウルのフタには、蝶の形をしたチュイールもとまっています。



▲花畑のようなシーザーサラダの「アスパラガス-ベーコン」

揚げた魚を、大根おろしを加えた出汁で煮る大阪の郷土料理「煮おろし」。ここでは玉ねぎのポタージュと大根を粗くおろしたスープ仕立てで、串にさした鰈(カレイ)のフリットをプラス。なにわの“もったいない文化”に敬意を払い、カレイの骨は捨てずに砕いて、イカ墨で色づけしたチップスが飾られます。



▲大阪の味、煮おろしをアレンジした「鰈(カレイ)」は、ほのかな味わいのスープが美味。途中からスダチを加えてアクセントに

「鶏-玉子」は、メレンゲの中に鶏のつくねやトリュフ、卵黄が隠され、テーブルにサーブされると中央を切って、ソースをかけて完成します。ふわっとしたメレンゲや鶏の旨味が詰まったつくねを、卵黄とマデラ酒で作った甘辛いソースで堪能しました。



▲串カツと言えばソース。「鶏-玉子」は、関西の“ソース文化”に触れられるひと皿

3種類のソースを味くらべする「牛肉-牡蠣」は、ローストビーフと牡蠣を串焼きで表現。それぞれ個性のあるソースが、牛肉と牡蠣の奥深い味わいを彩ります。



▲「牛肉-牡蠣」に用意された3種類のソースは、マヨネーズを使った野菜のタルタルソース、大阪の家庭のお供ウスターソース、野菜のみじん切りがベースのラビゴットソースです

冷たいお寿司とはことなり、寒い冬でも温かく食べられる関西の“蒸し寿司”。エビや穴子など熱を加える素材を使い、錦糸卵などで彩りを添える郷土料理です。ここでは鰻を乗せ、甘辛くいただく上方の味です。



▲「鰻」は、温かく食べられる関西の蒸し寿司で

“ひやしあめ”と並ぶ大阪のローカルドリンクといえば、新世界発祥の“ミックスジュース”。デザートの「わたがし」の中に、自家製のシュー生地で作ったシューアイスやフルーツを忍ばせ、目の前でミックスジュースをかけて完成です。ミックスジュースのソースと絶妙に合う可愛らしいスイーツでした。



▲大阪の味“ミックスジュース”をかけていただくデザートの「わたがし」

 

「なにわネオクラシック」は大阪の郷土料理がテーマ


もうひとつのコース料理は、箱寿司やてっさなど、大阪の郷土料理をフレンチにアレンジした「Naniwa Neo Classic(なにわネオクラシック)」。商人の街大阪が発展していく過程で根付いた伝統的な庶民の味を、フレンチでいただきます。

まず初めは“大阪寿司”とも呼ばれる「箱寿司」で、おもてなしやお祝いで食べられる地元グルメです。押し枠ごとサーブされますが、実は木箱がカラクリになっていて、下の板を抜くと中からお寿司が現れる、星野リゾートらしい演出です。酢飯に見立てたアボカド、クスクス、ジャガイモなどを層にして、魚介や卵焼きをトッピング。さっぱりとした味わいの魚介サラダ風の前菜です。



▲彩りが楽しめる「箱寿司」

続く「割鮮(かっせん)」とは、大阪でお造りのこと。ここでは“てっさ”つまりフグの刺身を、想像力豊かに料理します。普通てっさは煎り酒やポン酢で食べますが、ネギのアイスクリーム、ビーツのピューレ、泡立てた煎り酒のソースでいただくニューウェーブな試み。お造りとカルパチョを融合したような創作料理です。



▲「割鮮」は想像力豊かに調理したフグの刺身“てっさ”が登場

「半助」は鰻の頭のことで、無駄を出さない大阪ならではの食材です。同じく豚の頭を食べるフレンチから着想を得て、マデラ酒ソースで煮込んだ甘辛い味わいは、言わば蒲焼のフレンチスタイル。煮凝りにはコンソメを使います。文字は山椒と抹茶を合わせ、甘辛い半助と共にいただく、大胆な和とフレンチのマリアージュです。



▲鰻の頭を使った「半助」も和×仏マリアージュの一品

「船場汁」は、塩サバのアラと大根を煮込んで醤油で味をととのえた潮汁で、大阪の問屋街、船場の商人の間で広まったといわれる郷土料理。同じく魚のアラを使ったフランスのブイヤベースと掛け合わせ、魚の形をしたリエットとクルトンが添えられます。濃厚な甲殻類の風味を楽しみました。



▲フランスのブイヤベースと掛け合わせた大阪の郷土料理「船場汁」

もう一方のコース料理「なにわ串キュイジーヌ」でも登場した大阪の味「煮おろし」。こちらは蕪のスープ仕立てで、目の前で、魚介の出汁を効かせたスープをかけて完成します。



▲「煮おろし」は、その美しさもみどころ

炊き込みご飯を関西風に呼ぶ「かやくご飯」。大阪で馴染み深いタコを、スパイスの効いた出汁で炊き込んだご飯です。ぷりっとしたタコの味わいをトマト風味で楽しめるのも、関西と南フランスの組み合わせです。



▲スパイシーなトマト味の「かやくご飯」

そしてコースの最後を飾るのも、再び「箱寿司」。しかも今度はデザートです。ベースはフランボワーズの生地でマスカルポーネチーズをサンド。上にフルーツやホワイトチョコレートなどを飾り、チョコの甘さや果物のさわやかな甘酸っぱさを楽しめます。もちろんお花畑のような箱寿司はフォトジェニックで感動的でした。



▲色鮮やかな「箱寿司」のデザートは、ぜひ撮影を!

 

【OMO7大阪】オープン当初から訪れる人を楽しませてくれた「Naniwa KUSHI Cuisine(なにわ串キュイジーヌ)」と「Naniwa Neo Classic(なにわネオクラシック)」は、いよいよ2023年4月6日(木)まで。大阪の味覚とフレンチを融合させた伝統と進化を併せ持つ味を、ぜひこの機会に試してみてくださいね。<text&photo:湯川カオル子 予約・問:OMO7大阪 by 星野リゾート https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo7osaka/>