本、ポスター、パッケージ、映像作品、Webなど、魅力的な最新のデザインを毎週ダイジェストでお届け。今回は、を紹介します。目次メインビジュアル
エテュセ『23.Spring Collection -Flowery layered -』●Art Director:吉田ユニ
●Creaitive Producer:神田亮、平形千帆[kazepro]
●Photographer:間仲宇
●Hair:根本亜沙美
●Molding:Amazing JIRO
●Make:深野結花[資生堂]
2023コスメブランドの「エテュセ」は、『23.Spring Collection -Flowery layered -』をシーズンテーマに、絶妙なニュアンスカラーの新商品を発売。花々のような自然な色合いをレイヤードし、ナチュラルでいて華やかな明るい色や質感を表現した。メインビジュアルを手がけたのは吉田ユニ。立体的な花のモチーフが目を引くアートワークは、実際のモデルの髪に型押しを施している。背景の柔らかなカラーと相まって、春を感じるデザイン作品に。担当者からのコメントアートディレクターの吉田ユニさんに、エテュセの「23.Spring Collection -Flowery layered -」という シーズンテーマに沿ったビジュアルを制作いただきました。実際の撮影には、髪に型押しして作っており、ユニさんらしいこだわりが詰まったものとなりました。商品パッケージ
エスビー食品『まぜるだけのスパゲッティソース ご当地の味』シリーズ●Designer:デザイン広告ユニット[エスビー食品]
2023
エスビー食品日本のご当地食材を使用したパスタソース『まぜるだけのスパゲッティソース ご当地の味』に、シークワーサーの香りがアクセントの「沖縄島とうがらし&沖縄そば風だし」が仲間入り。「長崎からすみ&バター」など、定番の5品もリフレッシュした。商品名のロゴやイラストは、ガイドブックをイメージし、角張りのあるポップなデザインとなっている。食材のほか、観光名所やお土産も描かれ、旅をしているような楽しさのあるパッケージだ。デザイン担当者からのコメント「まぜるだけのスパゲッティーソース ご当地の味」シリーズは、日本各地で親しまれている“ご当地素材”が楽しめるパスタソースです。 旅する気分で商品を選んで頂けるよう、“旅行のガイドブック”をイメージし、「まだ見ぬご当地素材への期待感・わくわく感」や、「思い出の地への懐かしさ」をくすぐるデザインとなっています。商品のコンセプトに合わせ、パッケージ上では「地名の文字」が最も引き立つように、背景の色は“白”を選びました。 ポップで賑やかなイメージを与えるフォントは、一文字ずつ手作りしており、売場において唯一無二の存在感を放つ「商品の顔」になっています。ご当地素材やご当地の風景を描いた「イラスト」にもこだわっています。一つ一つのイラストは、あえて精密に描かず、少し解像度を下げた表現にすることで、見る人それぞれが各地の情景を自由に想像できるよう工夫しました。 「地名の文字」と統一感を出すために、曲線は使わず線だけでイラストを起こし、 温かく、親しみやすさのある水彩タッチで仕上げました。「ご当地の味」パスタソースシリーズは、パスタソースとしてのおいしさだけでなく、選ぶときの楽しさ・食べるときのわくわく感を大切にした商品です。毎日の食卓にはもちろん、お土産にも喜んで頂けるよう、思わず誰かに贈りたくなるパッケージを目指しました。なかなか旅行に行けないときに「お出かけ気分」を味わったり、ふるさとに思いを馳せるひとときのお手伝いができればうれしいです。書籍カバー
済東鉄腸『千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないまま ルーマニア語の小説家になった話』●Designer:木庭貴信、青木春香[OCTAVE]
●Illustrator:横山裕一
2023
左右社済東鉄腸のノンフィクションエッセイ『千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないまま ルーマニア語の小説家になった話』。実家の子ども部屋からほとんど出たこともない映画オタクが、ある日ルーマニア語を勉強し始め……。装丁はOCTAVEの木庭貴信と青木春香が手がけ、装画は横山裕一の漫画「アイスランド」の1コマを使用している。タイトルを活かしたフォントの配置と、エッジの効いたイラストが、ミステリアスな雰囲気を醸し出し、インパクトのある書籍カバーに。担当編集者からのコメント著者の勢いのある文体に合わせて、デザイナーの木庭さんが横山裕一さんの装画を選んでくださりました。横山さんの『アイスランド』(888ブックス)からそのまま抜き出されたコマが中央に目立つように置かれ、周りをタイトル文字で覆われているのが、引きこもりの言語オタクという著者のキャラクターをよく現しています。カバーをめくった本表紙に、信じられないほど大きく「済東鉄腸」と著者名が書かれているのも、主張が強くて最高です。エネルギー集合体のような1冊になりました。