安田大サーカス・クロちゃん

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 SNSで挨拶をしただけで「死ね!」と書かれてもへっちゃらでいられる、安田大サーカスのクロちゃん(46)。

【写真】直撃を受けるクロちゃんとリチ、彼女を庇うような動きをみせるなか、終始ふたりの手は強く繋がれていた

クロちゃん“モンスターメンタル”の原体験

 メンタルダメージを回避して楽しく図太く生きる実践的なテクニックをまとめた新刊の秘密を聞こうと週刊女性PRIMEが取材へ伺ったところ、なんと同行したカメラマンが恋人リチとの密会現場を直撃したときと同じで、部屋へ入るとクロちゃんは「あ」と驚き、

「あのとき“また取材に来てくださいね”とは言ったけど、ホントにすぐ来た!」とビックリ。そんな驚きの再会から取材は和やか〜にスタート!

「うまくいかないことは人のせいにする」

「絶対に損はしたくない」

 など、メンタルの鍛え方や人との関わり方は個性的なものだが、いつごろからこういう考えをするように?

「きっかけは小学2年生のとき、先生からテストで間違えたことをきつく叱られたことでした。『先生は教えるスキルが低くて、それに困って怒っているんだな』と思うようにしたら、すっげぇ楽になったんですよ。

 僕は鋼のメンタルとかいろいろ言われていますけど、小さいころから声が高くてバカにされたり、怖がりで苦手な食べ物も多く、ちょっとしたことを言われて泣くほど弱かったんですよ。

 だからこのまま受け止めていると心が持たないなぁと思って、人のせいにするようになったんです。僕はなんでも人のせいにしようと思ってますし、みんなもそうしたらいいと思いますよ」

“上から目線”でとことんポジティブに

 さらにこれには次のステップがあるそうで……。

「言われたから勉強しないといけないとか、嫌だなと思うと100%とか120%の力を出さないとできないけど、

『仕方ないから予習してやるか』

 と“上から目線”で考えると自分が優位に立てるからポジティブになれるし、50%くらいの頑張りでできるんですよ。

 しかも心に余裕があるから効率が良くて、ストレスもたまらない。『人のせい』ってネガティブに捉えられがちだけど、この本がきっかけでポジティブな言葉になったらいいなと思いますね〜。

 自分ひとりで全部受け入れようと思ったらキャパなんて知れてるけど、人のせいにしたらキャパが3倍とか5倍になるんですよ。今はほっといてもストレスたまっちゃいますからねぇ……。

 え、本が売れなかったら? それは宣伝が足りなかった、事務所の押しが足りなかったんだと思うし、もっと読者が読んでわかるように編集者が直せばよかったな、と考えますよ!(笑)」

クロちゃんのお風呂は……

 SNSで部屋が映ると「汚い」と言われるが「物が多いだけ。SDGsもしてますからね!」と強調するクロちゃん。しかしその実態は……。

「お風呂はだいたい14日間くらいは同じ水を使ってますからね! バスソルトや入浴剤を入れると、最初は青とか黄色だけど、いろいろ足していくとだんだん黒に近づいて、闇鍋みたいで楽しいですよ?

 追い焚きすると風呂場から香りが飛び出して、リビングですごいニオイがすることがありますけど、食欲減退してラッキー!ですよ。

 でもリチは『お風呂に入りたくない』ってまだ一回も入ったことないんですよ〜」(現場では悲鳴が……)

SNSは被害者にも加害者にもなる

 新刊『日本中から嫌われている僕が、絶対に病まない理由 今すぐ真似できる! クロちゃん流モンスターメンタル術30』については、

「不思議な本、出しちゃったなぁ〜」

 と感慨深げなクロちゃんだが、文句を言いたいことがあるんだとか。

「タイトルを決めるときに『僕が絶対に病まない理由』でOKしたのに、できあがってきたら『日本中から嫌われている』が最初についてて! でもいろんな人から『キャッチーでいいね』と褒められて文句言えなくなっちゃって……。

 取材でも『どうですか? 日本中から嫌われている実感ありますか?』とか聞かれるんだけど、僕がつけた言葉じゃないし! もし本当にそうだったら、亡命しますよ!」

 さらに本書の帯を外すと表紙は文字のみで、クロちゃんの姿がないデザインにもご立腹!

「これは発売してからわかったんですよ! SNSでフォロワーの人たちが喜んでて、なんでかなと思ったら、『これで外で読める』って。僕の知らない言葉が入ってて、写真がなくて、それを読者が喜んでるとかなんだよ〜、と思いますよ!」

「炎上するなら、いい炎上しなさいよ」と言いたい

 とは言うものの、常人では思いもつかないクロちゃん独自の思考法は、読者に新しい気づきをもたらしてくれる。

 ところでクロちゃん、子どもがSNSを始めるにあたってアドバイスするとしたら、どうする?

「もしSNSをやるんだったら、叩かれることは想定しておかないといけないし、あなたは被害者にも加害者にもなるんだよ、と言いますね。

 不特定多数の人たちが顔も見せずにやっていることだし、怒りに任せてすぐ言い返すと相手の思うつぼだから、書く前に一回考えてみてほしいなぁ。だから最初に身につけるのはスルースキルですね。自分が嫌だな、と思ったコメントには手を出さない。

 SNSを始めたばかりって、RPGゲームでいえばレベル1なんだから、レベル10とか20の人と戦ったら負ける。しかもネットってどこでも見られるし、今って翻訳もできるから下手すると海外でも見られるんで、どこで炎上するかもわからない。だから、

『炎上するなら、いい炎上しなさいよ』とも言いたいですかね〜。あと僕は、『世間で許されていない言葉遣いは絶対しない』『違法なことはダメ』『被害者がいることはつつかない』ことにしています!」

 なるほど、参考になりました! では最後に読者へのメッセージを。

「生きてるといろいろストレスたまりますよね〜。でも自分だけで抱え込んじゃうとつぶれちゃうので、人のせいにして、ポジティブになってもらいたいな。

 僕の本を読んで生きやすくなって、すてきな生活を送ってほしいなって思います!」

リチへの秘密

 10年彼女がいなかったクロちゃん、リチと付き合うようになってから変化があって楽しいけれど、気になる変化も。

「ベッドでは僕が右側、リチが左側で寝ているんですけど、なぜかリチのほうに向いてるところだけにじんましんが出てて!

 ……え? 身体が拒否反応してる? 違う違う! 好きだから、身体が激しく反応しているだけーっ!」 

取材・文/成田 全