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大相撲ではコロナ禍は終わっていました!

本日はお出掛けの記録です。大混戦となった大相撲初場所、千秋楽の観戦に行ってまいりました。諸事情あって大遅刻となり、十両の取組に間に合わないという体たらくではありましたが、2023年初の相撲を大いに楽しみました。その楽しさは近年にないものでした。なぜだろう?と考えておりましたところ、気づいてしまったのです。大相撲ではコロナ禍が終わっていたことに…!

↓やってきました国技館!優勝争い楽しみです!



入り待ち出待ちの人混みをかきわけながら、「いっけなーい!遅刻遅刻!」と咥え食パンで駆け付けた国技館。バンテリンの広告などがついた消毒液を手にプシュッと吹きかけると、親方衆のもぎりサービスを受けて、軽快なステップで入場口をくぐります。体温計的なものはあるんだかないんだかもはやよくわかりません。計測で止められたりもしません。「すごく性能が上がって一瞬で測ってる説」と「測るのとっくに止めてる説」と「測ってる風の機械は置いてあるが誰も見てない説」が心のなかで主張し合う展開になりますが、答えはまぁわからなくてもいいかなという気持ち。とにかく急げ急げです。

場内ではすでに十両の取組が終わり、これから中入というところ。なんとか朝乃山が十両優勝の表彰を受けるところには間に合いましたが、肝心の相撲は見逃す始末。14勝1敗という好成績での優勝でもあり、来場所はいよいよ幕内復帰もあるかなと思われます。十両で頑張っている朝乃山の姿を見逃したのは少し残念ですが、まぁ大遅刻ですから仕方ありません。五月場所で会うときは「幕内上位の朝乃山」であることを祈って、中入の時間は館内の散策へと向かいましょう。

↓朝乃山、優勝おめでとう!大関の席は空けておいたぞ!


↓テンポのいい散策では早速、名物のちゃんこなどをいただきます!



↓お食事処には子どもたちによる巨大紙相撲の展示も!麦わらチェンソーマンは設定的にかなり強そうですね!


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館内は大変にぎわっており、外国からの観光客と思しき人の姿も数多く見受けられます。どこもかしこもごった返し、売店の親方衆も大きな声で呼び込みをしています。少し前まで整列ディスタンス購入などしていたのが遠い記憶のよう。狙っていた「芝田山親方のミレーつかみ取り」(※ミレービスケットを袋でつかめるだけつかんだたあと、親方がオマケと称して追加ビスケットを大量に袋にブチ込んでくれる設定ガバガバイベント)はすでに終わってしまっておりましたが、完売御礼となるくらいのにぎわいであるほうが次回への楽しみも膨らむというものです。

売店などをぐるりと一周舐めまわし、グラップラー刃牙コラボTシャツやら、相撲取り関連のものしか出てこないガチャなどを冷やかしていきます。なにせ大遅刻なものであまりゆっくり冷やかすこともできず、元栃煌山の清見潟親方が会計などしている売店も「よし今場所もレジに栃煌山がいるな!レジがよく似合う!」と確認するだけの足早通過に。結局、今回のおみやげには新商品だという「角力やきとりせんべい」をチョイスしました。こちらは国技館名物のやきとりのタレだけで味付けをした鳥の形のせんべいだとのことで、味はたぶんポタポタ焼きなんだろうと思いますが、お茶の時間にいただいてみようと思います。

足早散策は最後に相撲博物館で行なわれている企画展に向かいます。昨年の観戦では白鵬展、鶴竜展を拝見しておりましたので「そろそろ一周まわって稀勢の里展だろう」と思って向かいましたが、今回の企画は「白鵬・鶴竜・稀勢の里 三横綱展」だとのこと。昨年行なわれた大相撲ファン感謝祭での三横綱展が好評だったそうで、改めて本場所での展示となった模様です。ふぅー、あぶないあぶない。「白鵬、鶴竜はひとりで場が持つんだが稀勢だと苦しい…」みたいな話ではなさそうなので、その点は一安心でした。

↓ひとりで場を埋められるくらいの面白写真があると思うのでひとり展にも期待です…!



そうこうしているうちに土俵では幕内の土俵入りが始まる頃合いに。席につきますと、若干の違和感を覚えます。周囲のお客さんが熱烈な声援を力士たちに送っているのです。阪神戦でたまに見る熱量の高い声援を阪神戦以外で聞くことは久方記憶にないものでした。どこにでも多少こういう感じの人もいるとは言え、威風堂々大声援が飛び交うスタジアムにはずいぶん懐かしい気持ちを覚えます。

そこで改めて公式サイトの「お客様へのお願い」なるページを見てみますと、「力士への声援はお控えください」的な話はなくなっており、マスク越しであれば声出し声援も可能であるというではないですか。自席での飲酒についても「一杯まで」というお母さんみたいな注意はなくなり「控えめに」という自由裁量制になりました(※大五郎含めて1本までは十分控えめとカウントする勢への警戒感ゼロ)。座席での食事についても「黙食」であれば弁当類など含めて可能となっています。

そう言えば入場のときに場外で入り待ち出待ちの人々をかきわけてきましたが、気づけばそうした群がりなども咎められなくなっていました。入場口で親方衆がチケットをもぎってくれる木戸番のサービスも今場所から再開されているようでしたし、いろいろなことがかつての状況に戻ってきています。もはや消毒液が置いてあることと、マスクの着用を求められていること以外は、実質的に「コロナ禍前」と変わらない状態です。Jリーグが「声出し応援席を設けるか?どうするか?」みたいな議論をしているなかで、ヌルッと始まっていた声出し観戦には、さすが大相撲と僕も感心するばかりです。

そういう環境で見守る土俵。声援を受けると力士たちも奮い立つのか、あるいはコチラが高揚するのか、土俵上で展開される相撲は、ここ数年にない熱戦のようにも見えてきます。僕も得意の「いい相撲だ!」の掛け声などで力士たちを讃えます。やはり、ワーと盛り上がって始まり、オオオオと盛り上がって終わる試合は心が躍ります。いや、心が躍るのは変わらないのですが、それを押さえつけなくてもよいというのが気持ちいい。大いに盛り上がりました。

↓結びの一番では貴景勝が琴勝峰を退けて堂々の優勝!



↓とんでもない金の束です!


チラシ類を捨てに行く人みたいな量!

景気がよくて結構です!



そして一番印象的だったのは、表彰式での君が代で「心のなかでご唱和ください」というコロナ禍用の前振りがなくなり、ただの「ご唱和ください」になっていたこと。3年ぶりに大観衆が君が代を合唱する千秋楽です。あまりに久々で「歌っていいのか?」とちょっとドキドキしましたが、まぁいい機会、いいタイミングであろうと思い、僕も自分の1票を投じる気持ちでしっかりと君が代を歌ってきました。何だか少し涙ぐむような気持ちにもなりました。千秋楽にふさわしく、そして令和五年の大相撲の始まりにふさわしい、素晴らしい光景だったと思います。

重箱の隅をつつけば「千秋楽に貴景勝と若隆景の取組を組めなかった編成の大失態」みたいなトークテーマで長々語ることもできるのかなと思いますが、そういうモヤモヤも吹き飛んでいくような気持ちになりました。大相撲がついに帰ってきた、心を押さえつけることなく楽しめる大相撲が帰ってきた。「帰ってきたな」という喜びの大きさで苦言を呈する気力も萎えますし、その喜びの一部に、ここ数年の柄にもなくピシッとしていた大相撲からゆるふわ大相撲への回帰というのも含まれるのだろうと思います。ゆるふわも含めてTHIS IS 大相撲なのです。

来場所は「どうすれば千秋楽まで優勝争いをもつれさせられるか」「どうすれば大関候補に白星マシマシサポートができるのか」という深謀遠慮だけでなく、「今、誰が、何勝しているか」という目先の星取りをしっかりと意識し、十日目あたりから幕尻で大勝ちしている力士にはドカドカ三役を当てていってほしいなと思います。そうすれば今場所のような失態は回避できるはずですし、意識しておかないと来場所もまた危ない。何せ、来場所の幕尻には大関級の実力者がいるかもしれませんのでね。アレを十日目くらいまで放置していたら、千秋楽を待たずに平幕優勝決定みたいなトンチキ展開もあり得ると思いますので、気をつけていきましょう!

↓表彰式では貴景勝に「イタリア初場所賞」などが授与され「へぇ…ほぉ…」という喜びの表情が見られました!



↓その後、貴景勝は敷地内を巡る優勝パレードへ!


パレードでは陸上自衛隊の音楽隊が演奏をし、記念撮影だけでなく一応クルマも走りました!

いやー、やっぱり、こういうお祭りごとはにぎやかなほうが楽しいですね!

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ほかの競技も「大相撲が帰ってきた」につづいていってほしいなと思いました!