体力・気力が衰える今後のために、なるべくものを減らしてすっきり暮らしたい50代。カウンセラー・エッセイストの若松美穂さんが、ものを減らした実体験について教えてくれました。

捨てたくないものは無理に捨てず、危ないもの、かさばるものだけ処分

コロナ禍や子育ての終わりを機に、片づけに拍車がかかっているわが家。ですが、ただものを減らすことが目的ではありません。
好きなものに囲まれていることも、暮らしを楽しむことや自分を満たすことにつながりますから、なんでもかんでも減らせばいいとは思っていません。暮らしはまだまだ続きますもの。
今回は、減らしたものとあえて減らさなかったもの、減らすコツなどをお伝えします。

【写真】このタイプの収納ケースは捨てる

●1:思い出の本は選別。捨てる本もあれば取っておく本も

背表紙がボロボロの絵本。娘に何度もせがまれて読んだ本。
この本を見るだけで、小さかった娘のいろいろな表情や出来事が思いだされてほっこりします。処分する本もあれば、取っておくも本も。
自分なりの意味があるのなら、無理に捨てなくてもいいと思っています。

ただ、片づける体力や気力・ものをもつ力は衰えていくのも感じます。それに合わせて暮らしやすくはしていきたいと思っています。

●2:子どもの賞状や大きな絵は、写真に撮って見返せばOK

年末、娘たちに「私たちの思い出のものは捨てていいよ」と言われ、さらにもう一段階減らそうと考えました。ある程度数を決めて取っておいた賞状や大きな絵も、そろそろいいかな…と思います。これから歳を重ねて思い出のものを取り出しにくくなるのなら、実物ではなく写真の方が見返しやすいのかもしれません。

処分する前に4〜5枚くらいずつ写真は撮りましたが、親が思うほど、子どもにとっては必要のないもののような気もします。親の自己満足なのかもしれません。

●3:収納グッズの中身を減らし、フタをあけるタイプは処分

これまでは、思い出のものたちをまとめてクリアケースに入れ、子ども部屋の高い所にしまっていました。
ところが…。数年前はまったく気にならなかったのに、今回は「大きすぎる!」「下ろすときに危ない」と感じました。

そこで中身を減らし、しまう際には紙袋や小さめの箱に分けます。次に取り出すときに無理のないように変更しました。

引き出し式なら重ねることもできますが、上ブタがあく収納グッズはスペースも取るので処分することに。新婚の頃から使っていたものなので、十分役目は果たしてくれたと感じます。

●4:アクセサリーの箱は「捨てない」

夫が買ってくれたアクセサリーの箱は、思い出として取ってあります。置く場所がないわけではないから、取っておいてもいいかなと思います。
見るたび、「ここまでありがとう」と、感謝の気持ちが生まれます。

●体力・気力と相談しながら少しずつ。ものを減らしてすっきり暮らす

そのときそのとき、感じる自分の気持ちを大切に。体力や気力と相談しながら片づけと暮らしを楽しんでいきたいなと思っています。